学校で地震が起こったら我が子は大丈夫!?意外と知らない学校でやってる避難訓練や地震の学習
大きな地震が起こったとき、「もし、学校で地震が起こったら我が子は大丈夫?」と不安になりますよね。それに、「学校の避難訓練ってどんなことをしているの?」「我が子は地震のことを知っているの?」など知りたいことを今回はお伝えします。
小学校生活で60回以上の避難訓練
知らない人も多いのですが、避難訓練の実施は、学校保健安全法(29条2項)という法律で定められています。また、地方自治体によって避難訓練の実施について細かく設定されている場合があります。例えば、東京都教育委員会では、避難訓練の回数も示しています。について定めています。都内公立幼稚園・小・中学校・特別支援学校では年11回、高等学校では、年4回以上の避難訓練を教育課程に位置付け、定期的な安全指導を実施しているのです。
避難訓練の内容は、地震だけでなく、火災や不審者などについても行います。しかし、小学校では、年11回としても6年間あるわけですから、地震についての避難訓練はかなりの回数になります。
学校で配布された年間行事予定表を見てください。「避難訓練」と書かれたところがあるはずです。多い学校では毎月1回は避難訓練をしています。
学校の避難訓練では、職員室で校長先生が陣頭指揮をとって行います。避難訓練では、校舎内の見回りの指示、放送による避難誘導、避難場所での全校児童や教員の確認、逃げ遅れた子供の捜索などを行います。また、場合によっては、消防署の方からお話をしてもらうこともあります。事前事後の学習では、地震が起こったら、どの経路を通ってどこに集まるか、地震での火災時にはどの経路を通ると被害に遭わないのかなど、子供に伝えています。
月1回の訓練とはいえ、命を守る訓練ですから、避難するときは本番さながらに行います。小学校は6歳から12歳までの児童がいるため、1年生にもわかる5つの約束事「お・か・し・も・ち」を教えます。そして、避難するときは「お・か・し・も・ち」を守るように指導します。
お・・・押さない
か・・・駆けない(走らない)
し・・・喋らない
も・・・戻らない
ち・・・近寄らない
移動教室でも避難訓練を行う
行楽シーズンになると、小学校では移動教室があります。どの学校でもどの地域でも、旅館やホテル到着すると必ず避難訓練を行います。避難訓練をする際、どの経路で避難をするのか、避難場所はどこなのか、人数確認をどのように行うかなどを児童と確認します。
当然、移動教室での避難訓練が円滑にできるように、教師は事前に旅館やホテルの下調べと打ち合わせを行っています。移動教室の事前の下見(実踏といいます)で、教師は、旅館やホテルと避難経路や避難場所、放送機器の有無や使用の確認などをしておくのです。
社会や理科などで地震について学ぶ
社会科では、4年生で自然災害について学習します。地域の関係機関や人々が自然災害に対し、協力をしていることや備えをしていることを学ぶのです。
理科では、6年生で地震や津波、火山活動について学習します。この時も、災害に対しても学習を行うこともあります。また、総合的な学習の時間では、社会科と理科の学習にからめて、地震などの自然災害を扱う学校もあります。その際、教科の知識としてだけでなく、地震の恐ろしさや地震の被害の大きさ、被災した人たちの気持ちを学んでいきます。
このように、子供たちは避難訓練や学習を通して、避難することの大切さを実感することができます。そして、万が一地震が起こった時に、安全に避難ができるようにしているのです。