【京都府長岡京市】京都屈指の古刹で紅葉のアーチが見事に色づき! 僧侶になった源氏方の坂東武者の寺
長岡京市西山のふもと、粟生広谷にある西山浄土宗の総本山光明寺は京都屈指の紅葉の名所として知られます。表参道も裏参道も紅葉のアーチで彩られる幻想の世界。2022年11月18日に訪れて見ると、めちゃめちゃ綺麗に朱に色づいています。
今年は、寒暖差の大きかった気候を反映して、京都市内の嵐山嵯峨野や東山、洛北あたりでも色づきが一段と良いと評判になっていますが、ここ光明寺もまた境内の至る所にある紅葉が最高の色づきとなっています。
見どころはなんといっても、総門から表参道「女人坂」のなだらかな石段を登って、御影堂へと続く一面の紅葉のアーチと裏参道のアーチです。
さらに、このシーズン限定の花手水と紅葉のコラボもインスタ映えすると評判です。
もう一つの京都として今注目の西山三山(柳谷観音、光明寺、善峯寺)の一つでもある光明寺は、1198(建久九)年、法然上人の弟子となった熊谷蓮生(れんせい)法師(熊谷次郎直実)によって、この地に御堂を造立したのが始まりです。師である法然上人を開山一世と仰ぎ、自らは二世となり、法然上人から「念仏三昧院」の寺号も与えられました。
熊谷次郎直実は、現在の埼玉県熊谷市を本拠地にしていた豪族で、源義経軍に従がって、平家追討に向かった坂東武者の一人でした。その際、平家の大将の平清盛の甥の平敦盛を取り押さえます。兜を取るとまだ16歳の紅顔の美少年でした。首を取るのを躊躇しますが、後ろから源氏軍が迫っていて、他の者にやられるのであれば自分がと、首をはねたのです。
その後、若い敦盛を手にかけたことを悔いた熊谷次郎直実は、武士を捨て、浄土宗の開祖、法然上人の下で得度し僧侶となりました。蓮生(れんせい)法師の誕生です。
歴史ロマンあふれる紅葉の名所「光明寺」にぜひお越しください。
西山浄土宗総本山光明寺(外部リンク) 京都府長岡京市粟生西条ノ内26-1 075-955-0002