16日にドル円は一時140円割れ
16日のアジア市場の取引時間帯にドル円は一時140円を割り込み、139円58銭近辺と2023年7月以来およそ1年2か月ぶりの円高ドル安水準を付けた。
要因としては17、18日のFOMCで0.25%ではなく0.50%の利下げが決定されるとの観測によるものとなった。
特にダドリー前ニューヨーク連銀総裁が、当局が0.5ポイントの利下げを実施する余地があるとの見方を示したことも影響した。
さらにテクニカル的な動きも背景にあったとみられる。ドル円は6月末に162円近くまで上昇しここでピークアウトした。その後ダウントレンドを形成してきている。
9月11日に8月5日に付けた141円70銭を下回った。
昨年末に付けた140円70銭、140円20銭あたりも節目とみられたが、ここもあっさりと下回ってきた。
140円も節目ではあるが通過点とみられ、次の節目は2023年9月以来の130円近辺となる。
日米の金利縮小などが今回の円高の背景にあろうが、それよりも大きなドル買いポジションの解消が働いていたとみられる。
ここからさらなる円高となるにはあらたな材料も必要となりそうだ。
ただしチャートを見る限り、ドル円がいずれ130円を割り込んでもおかしくはない。材料があとから付いてくることもある。
個人的な経験からは明確に円高ドル安トレンドが崩れない限りは、あまりチャートには逆らわない方が良いと思う。