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同じ相手に9連敗……待たれるのは、あのビッグネームの移籍第1戦か

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
シクサーズの一員として会場に姿を見せたジェームズ・ハーデン(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間15日に行われた東地区5位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズvs.6位ボストン・セルティックス戦は、ホームであるシクサーズがTipOffから一度もリードを奪えないまま、87-135で惨敗した。

 これでシクサーズは、9試合連続でセルティックスに敗れたこととなる。

ジェイソン・テイタム
ジェイソン・テイタム写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 セルティックス内で最長となる29分36秒プレーしたエース、ジェイソン・テイタムは自信を漲らせていた。この夜のテイタムは28得点、12リバウンド、6アシストをマーク。

ジェイレン・ブラウン
ジェイレン・ブラウン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 29分2秒コートに立ち、テイタムと息の合ったコンビネーションを見せたジェイレン・ブラウンも29得点、8リバウンドでチームをリードした。

 試合後、ブラウンはサバサバとした表情で「我々は、すべき仕事をやっただけだ。いい気分だね」と語ったが、その言葉には「シクサーズに、自分たちが負ける筈ない」といったニュアンスが込められていた。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 踠くシクサーズの大黒柱、ジョエル・エンビードは26分21秒間プレーし、19ゴール、9リバウンド、6アシスト。その働きぶりは、孤軍奮闘と言ってもよかった。

 シクサーズのドック・リバース監督は「チーム全員が、あらゆる要素で進歩している。別の段階に進んでも、彼らは成長を続けるだろう」とコメントしたが、シクサーズが生まれ変わる為にも、ジェームズ・ハーデンのフィラデルフィア・デビューに懸けたいという思いであろう。

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 トレードを要求し、今季の開幕から罰金を払いながらもチームへの合流を拒んでいたベン・シモンズの問題を片付けたシクサーズは、超大物のハーデンを獲得した。

 左ハムストリングを痛め、20日に催されるオールスターへの出場を辞退して調整中のハーデンだが、シクサーズのユニフォームを着てコートに立つ日は、それほど先のことではないだろう。

エンビードは悔しさを噛み殺しているかのようだった
エンビードは悔しさを噛み殺しているかのようだった写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 エンビードを筆頭に、フィラデルフィアの選手、スタッフ、ファンが心待ちにするハーデンの加入。いかなる効果を見せるのか。

 共に東地区の大都市をフランチャイズとし、伝統を誇るセルティックスとシクサーズの次戦は、プレイオフか。いずれにしても、ハーデンが新しい風を吹かせ、プレイオフで勝ち抜く姿が見たいものだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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