まさに冬の様相

きょう１８日（土）は、上空の強い寒気、寒冷渦が通過している影響で、東シナ海から西日本にかけて、すじ状の雲がびっしりと広がり、まさに冬の様相となっています。

すじ状の雲の下、九州北部や中国地方を中心に、季節外れの雪も降っていて、福岡では平年より３０日も早い初雪を観測しました。これは４０年ぶりの早い初雪で、１８９１年の統計開始以来、４番目に早い初雪となります（福岡管区気象台）。また下関では平年より２２日、松江では平年より１９日、ともに早い初雪を観測しました。

さらに低気圧が発達している影響もあり、全国的に最大瞬間風速２０メートルから３０メートル近い強風を観測する荒れた天気となっていますが、あす１９日（日）には低気圧が離れていくため、暴風を伴うような荒天は収まる見込みです。

週明けから一転、暖気優勢に

上図は、上空１５００メートルの気温の予想です。

きょう１８日（土）は、記録的に早い初雪を観測した福岡など、西日本に平地でも雪を降らせるような真冬並みの－６度以下の強い寒気が流れ込んでいることが分かります。ただこの寒気はあす１９日（日）には日本付近で弱まる予想です。

その後、あさって２０日（月）は、北日本に寒気が流れ込みますが、これは一過性で、特に強いものではありません。そして注目は大陸側に広がる平年より大幅に高い、赤色に広がる領域です。この強い暖気が２１日（火）には日本付近に一気に広がり、２３日（木）勤労感謝の日の頃にかけて継続するため、地上の気温も上昇し、季節外れの陽気となりそうです。

ところがその後は再び強い寒気が南下する見込みで、これが１１月としてはかなり手強い、最強クラスの寒気襲来となるかもしれません。

来週末には１１月としては最強クラスの寒気襲来も

上図は来週末２５日（土）の上空１５００メートル付近の寒気の予想です。

強烈な寒気が大陸から日本海へ南下し、北日本や東日本を中心に流れ込むでしょう。北日本や東日本にとっては、平年より１０度前後も低く、１１月の過去の記録と照らし合わせても、それに近い位の１１月としては過去最強クラスの寒気の襲来が計算されています。まだ１週間先なのでブレはありますが、種々の計算ともに、かなり強い寒気の南下を計算しています。

上空１５００メートル付近の気温は、わずか２日程度で、１５度から２０度近くも劇的に下がる予想です。

気温の激変に要注意、来週末には真冬日も出現か

北陸以北の天気や最高気温の予想をみてみると、やはり激変ぶりがうかがえます。

２２日（水）から２３日（木）頃には、北海道で１０度以上、東北では１５度以上まで上がり、１０月下旬並みの暖かさとなりますが、その後２５日（土）にかけて１０度から１５度近くも急降下し、一気に年末頃の寒さとなるでしょう。

旭川では２５日（土）に－２度と今季初の真冬日が予想されている他、１度予想の札幌でも真冬日となる可能性があります。また山沿いを中心に、平野部でも大雪のおそれがあり、風も強まり、吹雪く所もありそうです。

季節外れの陽気一転、来週末は厳しい寒さに

関東以西では、週明けに西日本から２０度以上の暖かな小春日和となり、東京、名古屋、大阪でも２２日（水）と２３日（木）は、そろって２０度以上まで上がる予想です。暖気の入り具合や晴れ具合によっては、関東、四国、九州を中心に、２５度近くまで上がるような季節外れの陽気が続出する可能性があります。

ところが強い寒気が流れ込む来週末には一気に寒くなるでしょう。２５日（土）は東京、名古屋、大阪ともにそろって１２度の予想で、１２月中旬頃の寒さに急変し、乾いた北風も強く吹くため、体感的にはもっともっと寒く感じられそうです。

寒気の強さや南下具合によっては、気温変化が変わってくる可能性もありますが、寒暖差のかなり大きな状態が続く可能性は高いと思われます。