ダブル台風に警戒、新たに発生する台風はお盆休みに関東接近も?
ダブル台風に警戒
台風6号は奄美大島の東の海上を北寄りに進み始めました。今後は、あす8日(火)にかけて九州の南海上をゆっくりと北西進した後、あさって9日(水)は九州の西海上を北上する見込みです。九州へ上陸するおそれはかなり小さくなりましたが、上陸しないからといって、油断は禁物です。
引き続き、九州の西を通過するまでは時速10キロ程度のノロノロとした北上となるため、奄美地方では長時間の大荒れが続くほか、九州や四国の南東に向いた斜面を中心に記録的な大雨となるおそれがあり、大雨、暴風、高波、高潮に厳重な警戒が必要です。(気象庁の気象情報)
一方、タイトル画像をみると、小笠原の東に熱帯低気圧が発生しており、気象庁からはこの熱帯低気圧が今後24時間以内に新たな台風へ発達する見込みとの情報が発表されています。台風となれば、今の台風6号に次ぐ台風7号となり、ダブル台風として、列島に大きな影響を及ぼすおそれがあります。
最新の予報円では、新たに発生が予想される台風は小笠原付近を発達しながら北上し、週末の12日(土)午後3時には強い勢力で、伊豆諸島の南へ進んでくる予想です。この時点の予報円は大きくなっており、早めに北西進すれば、関東の南へかなり近づく可能性も否定できない予報円で、この台風はお盆休みの関東などに大きな影響を及ぼすおそれがあります。
台風7号の進路も太平洋高気圧の盛衰次第か
東シナ海でUターンし、現在奄美大島の東を北上し始めた台風6号は、その北側に広がっていた太平洋高気圧の盛衰の影響を大きく受けて、迷走気味の進路となりましたが、新たに発生が予想される台風も北側の太平洋高気圧の影響で、進路が変わる可能性があります。
上図のように、週末以降はこの台風の北側に、日本の東海上から太平洋高気圧が張り出す見込みで、この太平洋高気圧の張り出しが強いほど、台風は西寄りに進み、関東に近づくおそれがある他、関東の南を西進するような計算もあります。一方、太平洋高気圧の張り出しが弱いと、関東の東を離れて北上するような計算もあり、この段階ではどちらに転ぶのか予想が困難な状況です。
とはいえ、種々の計算の比較的多くが、週末から週明けにかけて関東付近への接近、あるいは上陸を計算しており、影響がかなり大きくなるかもしれません。
海水温はかなり高い
台風がより発達するかどうかは海水温の高さによるところが大きいのですが、現在の日本の南海上の海水温をみると、台風6号が1週間ウロウロしていた東シナ海は海水がかき混ぜられ、平年より低くなっていますが、新たな台風が北上するであろう小笠原近海は平年より高く、30度前後もある状態です。
気象庁の予報円でも、12日(土)午後3時に960hPaの強い勢力に発達することが予想されていますが、さらなる発達を見込む計算もあり、今後の予想に要注意です。