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阪神ファームは鳴尾浜で紅白戦 森田がホームラン!

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター
19日、ファームの紅白戦に登板した岩貞投手。ルーキーイヤーの締めは、ぜひ1軍で!

阪神ファームは、次に22日から中日と対戦するまで対外試合がありません。その間に、ウエスタン・リーグはソフトバンクが優勝しました!17日にようやく点灯したマジックナンバー4が18日に勝って3、きのう19日は2位・広島の負けとソフトバンクの勝利で一気に3つ減ってV決定。雁の巣で胴上げできてよかったですね。前にも書いたように、2001年から2003年に阪神が達成して以来、リーグ2度目の3連覇となりました。

ソフトバンクは10月4日にサンマリンスタジアム宮崎(KIRISHIMAサンマリンスタジアムに名前が変わるようですね)にて、イースタン・リーグを制したロッテとファーム日本選手権で対決。昨年はヤクルトに勝ったソフトバンクですが、おととしはロッテに負けています。雪辱を果たし、選手権連覇なるか?ちなみにウエスタンのチームで連続日本一というと、これまた2002年と2003年の阪神以来です。イースタンは巨人がいっぱい勝っていますけど。

ボールボーイ役の秋山投手(左)と西田選手。バットを取りに行くのは競争でした。
ボールボーイ役の秋山投手(左)と西田選手。バットを取りに行くのは競争でした。

さて18日に続き、きのう19日も鳴尾浜で紅白戦を行った阪神。球審はおなじみの筒井守備走塁コーチ、ボールボーイ役は先週もやった秋山投手と、まだ別メニューの西田選手(詳しく書けなくてすみません。おおごとではなかったみたいなので、ご安心ください)でした。また18日の紅白戦から一二三選手が打席にも立っています。

《紅白戦》9月19日 (鳴尾浜)

紅組 000 000 =0

白組 012 000 =3  ※6回まで

◆バッテリー

【紅組】白仁田-藤原-金田 / 岡崎‐清水(4回~)

【白組】岩貞-鶴-島本 / 小宮山-小豆畑(4回~)

◆本塁打 白組:森田ソロ(白仁田)

◆打撃(打-安-点/三振-四死球/盗塁/失策)

【先攻・紅組】

1]中:横田   ( 2-0-0 / 2-1 / 0 / 0 )

2]二:黒瀬   ( 3-1-0 / 0-0 / 1 / 0 )

3]三:原口   ( 2-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )

4]遊:陽川   ( 2-0-0 / 1-0 / 0 / 0 )

5]左:中谷   ( 1-0-0 / 0-1 / 0 / 0 )

6]指:藤井   ( 2-1-0 / 1-0 / 0 / 0 )

7]捕一:岡崎  ( 2-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

8]一捕:清水  ( 2-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

9]右:一二三  ( 2-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

【後攻・白組】

1]中:俊介   ( 3-0-0 / 1-0 / 0 / 0 )

2]右:田上   ( 3-2-0 / 0-0 / 0 / 0 )

3]二:北條   ( 2-0-1 / 1-1 / 0 / 0 )

4]三:森田   ( 3-1-2 / 1-0 / 0 / 0 )

5]左:高山   ( 3-1-0 / 0-0 / 0 / 0 )

〃走:北條   ( ※特別代走 盗塁 1 )

6]指:日高   ( 3-0-0 / 2-0 / 0 / 0 )

7]捕一:小宮山 ( 3-0-0 / 0-0 / 0 / 0 )

8]一捕:小豆畑 ( 2-1-0 / 0-1 / 0 / 0 )

9]遊:阪口   ( 2-2-0 / 0-0 / 0 / 0 )

◆投手(安打-三振-四死球/失-自)

【紅組】

白仁田 2回 7人 32球 ( 1-2-0 / 1-1 )

藤原  2回 12人 46球 ( 4-1-2 / 2-2 )

金田  2回 7人 24球 ( 2-2-0 / 0-0 )

【白組】

岩貞  2回 7人 28球 ( 1-2-1 / 0-0 )

鶴   2回 6人 25球 ( 0-2-1 / 0-0 )

島本  2回 8人 32球 ( 1-0-1 / 0-0 )

「早く僕も打ちたいなあ」。思わずエアバットを構える西田選手(左)です。
「早く僕も打ちたいなあ」。思わずエアバットを構える西田選手(左)です。

紅組の攻撃は1回、白組先発の岩貞から黒瀬が中前打して盗塁、1死二塁とするも無得点。2回は中谷が四球を選びますが、小宮山に盗塁を阻止されるなど3人で終了。3回も先頭の清水が、この回から登板した鶴の捕球エラーで出たものの一二三は三ゴロ併殺打、横田は二打席連続三振。4回は1死から原口が四球、しかしキャッチャー小豆畑の牽制で刺され、陽川は三振。5回は島本に対して藤井が中前打(島本が手を伸ばすも取れず)、9回に横田が四球で出塁しただけ。わずか2安打で三塁を踏むことなく終わっています。

5回、先頭でバントヒットの田上選手。金田投手が捕って投げて、セーフ!
5回、先頭でバントヒットの田上選手。金田投手が捕って投げて、セーフ!

後攻の白組は、2回に先頭の森田が白仁田の直球をライトへホームラン!3回は、小豆畑が四球で阪口はピッチャー藤原を強襲する内野安打、1死後に田上が左前打して満塁となり北條の四球で押し出し。続く森田の二ゴロを黒瀬がこぼして併殺は取れず、一塁へ送ってアウト。この間に阪口が生還。4回は2死から小豆畑と阪口が連打するも無得点。紅組3人目の金田から5回は田上がバントヒット、しかし清水の盗塁阻止など3人で終了。6回も先頭の高山が二ゴロ内野安打で出て、ここで平田監督に急きょ呼ばれた北條が代走で盗塁を決めますが、後続を断たれて得点なし。白組は7安打で3得点でした。

投手陣は球種制限つき

岩貞投手は早く引き揚げたためコメントを聞けず。久保投手コーチの話をご紹介します。「岩貞はまだ物足りないねえ。まだまだ。きょうは真っすぐとチェンジアップ、スライダーのみでいけと言いました。自分の基準となるボール、自分を助けるボールがまだスライダーだけ。チェンジアップで組み合わせていけるようにね。クイックも含め、1軍での経験を自分の中で試行錯誤していかないと。きょうは紅白戦だったので、もう一度ゲームで」。週明けの中日戦で投げることになりそうです。

フォークに手応えが出てきたという白仁田投手。この長い手足を生かしたい!
フォークに手応えが出てきたという白仁田投手。この長い手足を生かしたい!

なお、この紅白戦でピッチャー陣はそれぞれに球種を決められていて、白仁田投手は「前回の紅白と同じで、使うのは真っすぐとフォークでした。変化球はフォークだけ」だったとか。そんな中で「きょうはフォークの手応えがありました。イメージした軌道に近い感じと、あとは初球に使ってバッターの反応を見たりできたかなと。フォークがあると思わせたらスイングが変わるので」とのこと。久保コーチも「お前はフォークを覚えたらいいよって、ずっと話していたんだよね」と言います。

ただしホームランの森田選手へは真っすぐ、フォークでツーボールとなって140キロの真っすぐを打たれたもので「カウント不利になるとダメですね。何でもカウント有利にいかないと」と反省。なお2ヶ月前くらいからノーワインドアップに戻していて「球種がバレにくいので。意外と入りやすいですよ」と話していました。

強さと、1軍での経験を武器に

金田投手も、もう一度昇格して1軍でシーズンを終えてほしいですね。
金田投手も、もう一度昇格して1軍でシーズンを終えてほしいですね。

次は金田投手。「真っすぐとフォークが良くなかったのでフォームをいじったりして、その中で真っすぐが多少よくなったかなというか、しっくりきている感じはありました。フォークも、そのフォームでいい感じにできているから。投げ分けて、つかめたみたい」。具体的に変えたところは?「左肩を開かないようにと思うあまり、右腕の使い方が窮屈になってしまっていたんです。少し体を開いてやって、右腕がスムーズに出るようになった。多少は制球もよくなったかも」

フォークボールについては「今回、明らかにワンバンになることがあったので、握り方を変えて精度の高いものにしようと思います」と金田投手。1軍も残り試合はわずかになりましたが「修正するところはしっかりして、いつでもいい状態にしておかないと」と気持ちを引き締めます。久保コーチは「1軍でたくさん経験させてもらっているし、強さもある。ただ、基礎だね。ボールに力を無理なく伝えていくにはどうするか、という基本的なことを大事に」とアドバイスしています。

島本も直球とフォークのみ

躍動感のある島本投手のピッチング。しかし直後、藤井選手の打球がセンターへ…
躍動感のある島本投手のピッチング。しかし直後、藤井選手の打球がセンターへ…

島本投手も“球種制限あり”。久保コーチによれば「真っすぐと変化球2つで1イニングいけと。1人のバッターに対して変化球は2球まで、と制限した。真っすぐは何球でも。こういう提案はこちらからしますが、あとは本人のアレンジ。そうすると自分から“次はこうしていいですか?”とか“こうしてみようと思う”とか言ってきて、意識がより明確になる」とのことでした。

5回が終わった時に久保コーチから、2イニング目は真っすぐとフォークだけで勝負しろという指示があったそうです。なるほど横田選手へストレートの四球、続く黒瀬選手にもカウント3-0となったあたり、苦労していたかもしれませんね。平田監督には登板後「右バッターのインコースはいい感じなので外をもっと練習するようにと。試合だけでなく練習中から。そうすると、もっと変化球が生きてくるって言われました」と島本投手。

野手の話はあまり聞けていなくて、すみません。森田選手は白仁田投手の取材中に横を通過し、しかもちょうど打たれたホームランの話で2人の目が合いました。わざと睨む白仁田投手なんですけど、ニコニコしていて全く迫力のないニラミ(笑)。「打ったのは真っすぐです」と森田選手。右方向のホームランは久しぶりかも。「最近センターとか多いですもんね」。で、そのあとは世間話になっちゃいました。

森田選手の打席。まさにホームランとなる、そのボールとバットがぶつかる瞬間です。
森田選手の打席。まさにホームランとなる、そのボールとバットがぶつかる瞬間です。

ファースト、守っています

4回に左前打した小豆畑選手は「カットボールが内に入ってきました。左ピッチャーのそういうとこを打っていかないといけないので、よかった。僕のヒットって曲がり球ばっかりなんですよ。落ち球にまだ反応できない。フォークとか課題ですね。ヒットにならずともファウルにはしなきゃ。それを痛感しました」と言います。フェニックスリーグ、秋季キャンプと、秋は課題克服が目標です。

阪口選手は2打数2安打に加え、ショートで再三いい守備を見せました。特に送球。なので「ナイススロー!」と言ったら「小豆畑さんに助けてもらいました」とニコニコ。なるほど、ファーストの小豆畑選手がよく捕ってくれたってことですね。その小豆畑選手は「緊張しますよ~。だってピッチャーとキャッチャーしかしてこなかったんですもん」と、去年の育成試合で初ファーストだった時と同じコメント(笑)。小学校以来なんでしょ?「そうです」。それも覚えていました。

ちなみに清水選手もファースト初体験だとか。そういえば、なかったかもしれません。岡崎選手は何度かありますけど。とにかく今回の紅白戦で、野手18人のうち7人がキャッチャー。でも人数がギリギリなので守ってもらって何よりでしょう。原口選手も最近の紅白戦ではサードがほぼ定位置ですね。

あす21日は練習後に名古屋へ移動して、22日からの中日2連戦に備えます。次の全体練習休日は、中日戦のあとになるもよう。順調に消化されれば24日ということでしょう。変更された場合はご了承ください。また鳴尾浜での今季最終戦は26日のオリックス戦になりますが、無事に行われたら翌27日にオリックスと練習試合をやるそうですよ!土曜日だから見学できるという方がいらっしゃるのでは?1試合でも多く見られるのは大歓迎です。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

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