「茶葉は木になる野菜、飲まれた後の茶葉は茹で野菜と同様なんですよ。奈良時代から心臓に良く解毒に効くとされてきたし、世界では5千年以上も前から登場します。」と日本茶インストラクターの資格を持つ庵主の辻本 高か代（つじもと たかよ）さんから溢れ出る「お茶の話や知識」はどれもこれもためになるし、楽しくてあっというまに時間が過ぎていきました。

　阪急「長岡天神駅」から、セブン商店街に入った路地裏にある「茶亭 楓庵」、玄関先に風情ある野点傘が立てられています。緑茶各種や創作料理、和スイーツを楽しめる茶店です。2022年5月29日に訪問しました。店内に入ると、カウンターの下は掘りごたつになっていました。足が楽ちんでした。

　「お茶は、茶葉の新芽三枚しか使われないんです。茶葉なので、美味しく淹れた茶を飲んで頂き、更にその茶葉は茹でた緑黄色野菜と同じ。この茶葉を蒸してもんで乾燥したものとちりめんじゃこをチャーハンに入れました」と出されたのが、「茶チャーハン」です。彩りもあざやかでしたが、こんなにも茶葉のさっぱり感がチャーハンの味を引き立てるとは驚きでした。これマジ美味いです。

　辻本さんが、和歌山県から長岡天満宮の石段下で美術刀剣鑑定・売買・日刀保刀剣研究会の講師や「刀銘集覧」を二卷出版している御主人に嫁いできたのが49年前。古美術商などの業務を手伝っていました。現在も店をフロントとして、古美術、刀剣などの取り扱いや研ぎ師の仲介は続けています。

　平成7年の3月に現在の地に楓庵をオープンしたのは27年前、すでに周辺の喫茶店などでも日本茶が出されなくなっていたのだそう。「一煎目から最後の最後まで楽しめる煎茶、とことん使える茶葉の魅力をもっと広めたい」との思いでした。日本茶インストラクター資格を取得しました。

　飲みやすいようにと、ワイングラスでも、煎茶が出てきたりもします。丁寧に抽出された煎茶がこんなにも美味しいのかということを堪能できます。しかしそれでは終わりませんでした。「軽く絞って食べられますよ。その他の水溶性成分が出切った後の葉っぱには、緑黄色野菜と同じ成分が有ります。栄養満点ですね。」と辻本さん。いやほんとに凄い！

　さらに、抹茶ヨーグルトシェイクやほうじ茶オレなども楽しめるのですが、なんといっても美味い！　と思わず声を上げたのが、ほんとにとろけるような柔らかさ、表面に抹茶の粉を絨毯のように敷き詰めた上品すぎる味の「抹茶ティラミス」でした。

　お土産にもなる宇治小山園の抹茶クッキーや抹茶せんべい、抹茶飴、抹茶奉天なども取り揃えてありますよ！　

　セブン商店会の一員として、「お子さまのトイレ貸します。おしめ替えできます。母乳の方の授乳も出来ます。小さいお子さんも安心な、無添加の昆布・鰹節の濃い出汁のメニューもありますよ」と子育てに優しいお店です。セブン商店街の楓庵紹介YouTubeはこちらです。

茶亭 楓庵（ふうあん）　長岡京市長岡1-2-18　075-951-6798