【泉南市】「ほんま美味すぎる…」と口コミ殺到。精肉店の味を継承した「幻のコロッケ」と絶品「串もの」
あるお店のSNSに「美味い」「秘伝のタレがヤバイ」「ほんま美味すぎる…」と口コミが殺到しています。
どうやらこのお店、そのこだわりの味はもちろんのこと、地域の方にとても愛されているお店のようです。
精肉店を営んでいた祖父母の代から約60年、家族で店を復活させたストーリーとその味を取材いたしました。精肉店の底力と言わんばかりのこだわりの「揚げもの」「串もの」を求めて、次々とお客さんが訪れる様子もご紹介します。
今回ご紹介するお店は、7月に移転リニューアルオープンしたばかりの「フライヤーキング」。
祖父母が営んでいた精肉店の「揚げもの」「串もの」の味を復活させるべく、一時は鳴滝に店を構えるも、祖父の店(精肉店→ホルモン焼き大桝)の閉店に伴い、現在の場所へ移転。「スーパーエバグリーン泉南店」を出て海側へ進み、どんつきを右に曲がって少し行った左手にお店はあります。(Googleマップ参照)
営業時間は12時~18時30分(定休日/日曜・月曜)、取材で伺った16時頃からお店は忙しくなるようで、あいにくの空模様でも絶え間なくお客さんが訪れる様子から、口コミの信憑性の高さを感じます。
代わる代わる入店するお客さんを横目にしばらく立ち往生してしまいましたが、なかなか客足が途絶えないのでお客さんとおしゃべりしながら取材を楽しむことに…。
そして、ほとんどのお客さんの口から出る言葉が、「おじいちゃん、おばあちゃんの代から知っとったから、お世話になっとったから…」です。
「父親がおじいちゃんの代からお世話になっとって僕は今日はじめて来ました」。
「もう、おばあちゃんの代から知っとるわ。毎日来とるで。店 寄ったら『お帰り~』ゆーてくれるねん。買い物帰りに寄ることが多いからな」。
「子どもが、ここのホルモン串が大好きなんです」。
「毎日通っています。ホルモン食べられなかったけどこの店のホルモンは大好き。ミノサラダも好きでよく買っています」。
その他、「秘伝のタレが美味すぎる」「からあげが最高」など、口から出る言葉、口コミが称賛の嵐です。
来る人、来る人、みんな“馴染みの顔”といった印象で、お店の方との会話も弾んでいました。
中には、「4人前おまかせで適当に見繕ってや~」なんてオーダーも。すかさず隣にいた息子さんの「ちゃんと選んであげた方が親切やろ 笑」のツッコミにお父さんも照れ笑い。捨て台詞のような「あ~、ビール飲みたいわ~」のお父さんの声に、この状況だもの…
と大きく共感。
嬉しそうに袋を抱えて帰る親子の「晩酌」の様子が目に浮かび、ほっこり幸せな気持ちになりました。
さてここでメニューの紹介です。
懐かしい赤枠の紙にガッツリ油性ペンで書かれた手書きのメニューがなんだかいい感じ。
写真右から「牛串カツ」1本 250円、「チキンカツ」390円、「ベーコンチーズカツ」380円、「ハラミ串」1本 230円、「エビカツ」280円、「ウィンナーチーズ串カツ」 1本 90円、「ミンチカツ」250円、「からあげ」5コ入り 550円、「とり串カツ」1本 150円、「ハムカツ」250円、「ふくぜん天ぷら」150円、「厚切トンカツ」590円、「ホルモン串」1本 150円、「大桝コロッケ」120円、「(生)大桝コロッケ」110円。すべて税込価格です。
どれも買いもの帰りに小銭でパパっと買える価格帯がうれしい。
そして手書きのメニューに、いちいち書かれた愛情たっぷりのコメントがじんわり温かかったり、しっかり手に触れてお釣りを渡す所作にほっこりしたり、何より家族でワイワイ営んでいる様子が「揚げもの」に勝るほどホットな空気感を生み出していて、お客さんが思わずしゃべりだすのも無理はないと感じます。
一時期“品切れ状態”が続いたという「ハラミ串」。取材日も何人のお客さんの口から「ハラミ串…」と聞いたことか。
店内にはショーケースもあり、美味しそうな「焼きもの」や「サラダ」が並んでいます。
写真左は「ホルモンにんにくみそ炒め」ではなく「ハチノス味噌炒め」、右は「ミノサラダ」。この「ミノサラダ」も大人気のようで「あるとつい買ってしまう…」の声も。
*パック販売のメニューは、その日の仕入れ状況により異なります。公式インスタグラム(外部リンク)でお知らせがありますので要チェックですよ。
この時点でビール飲みたさマックスのわたしは、「もう、適当に見繕って~」と、先ほどのお父さんのように叫びたくなりましたが(店内に充満した甘辛く香ばしい匂いにやられてしまうのです…)、そこは、きっちりオーダーをさせていただき、家で食べてみることに。
「ホルモン串」「かっぱのたれ炒め」「ハラミ串」「ハチノス味噌炒め」「ミノサラダ」ほか、「からあげ」と「コロッケ」も。どんだけ…
「ほんま美味すぎる…」。口コミそのままで申し訳ありませんが、ほんま美味すぎます。もともと“ホルモン好き”ということもあるのですが、ここまで何の臭みもなく“クリア”なホルモンも珍しいと思います。聞くところによると、「腸」といってもいろんな種類があり、先代(おじいちゃん)が数々の現場に足を運び、選び抜いたホルモンを使用しているのだそう。秘伝のタレ(先代(おじいちゃん)考案)に漬け込んで焼く“唯一無二の味”は、多くのお客さんが復活を待ち望んだといいます。
そして、当たりハズレがあるように感じている身の部分。“すべて当たり”のお得感も最高で、「ここ、硬くて食べられへんや~ん」がないのがうれしい。秘伝のタレは前評判どうり絶品で、案の定こういうこともやってしまいました。
あ~、これも好き。歯応えはホルモン、味はカルビ、こっくり甘めの味付けが食欲をそそります。筋コン? の味や食感に近いかもしれません。歯応えといっても硬すぎることはなく、この弾力がクセになり、箸を運ぶ手が止まりません。
ホルモンの中では「かっぱ」は希少部位らしく、「他ではなかなか食べられないから…」と言って購入されていたお客さんもいらっしゃいました。
「これ、絶対みんな好きやん…」という感想。
コロナ禍で(ハラミが)入手困難な時期に、仕入れ先の人に相談したところ「他にも肉(ハラミ)はあるんですわ。でも大将がどうしてもこれじゃないとあかんと言うもんで…」と言われたそう。それからは、どんなに入手困難な状況でもほかの肉(ハラミ)で代用しようとは思わなくなったそうです。「別物になってしまうから」と。
しっかりとした肉感がありながらも秘伝の甘辛いタレが染み込んだ肉はしっとりやわらか。焼き立ての香ばしさも手伝って、一本でも多く食べたい兄弟でケンカ勃発の危険性も。
こちらもホルモンの中では希少部位の「ハチノス」。牛肉に4つある胃袋のひとつなのだとか。*第一胃である「ミノ」に続く部位
“ホルモン好き”の間で人気部位とのことですが、わたしは食べたことがありません(そもそもスーパーではあまり見かけない)。
「うまっ!」とにんまり。秘伝のタレとはまた違う、やさしい甘さのお味噌(白味噌風?) で味付けされていて、コリコリとした食感がクセになりそう。
どのホルモンも歯応えは違えど味にクセはなく、どなたでも食べやすい印象です。
温めて食べても、冷やして食べても、ビールのおつまみに最高! なひと品。
レンジで温めるとしっとりやわらかくなり、冷蔵庫で冷やすと弾力が増します。
玉ねぎとミノをマヨネーズであえたサラダ。
ホルモンのサラダを食べたのもはじめてです。マヨネーズが染みたミノはしっとりやわらか。玉ねぎとミノの食感の違いも楽しく、高校生男子もえらくお気に入りの様子でした。
こちらも口コミで称賛を浴びていた「フライヤーキング」の人気商品の「からあげ」。
なんせ、1個がデカいのなんのって…。
でかっ! 3Dで大きさをお伝え出来ないのが残念。箸でつかむには重すぎるため、手で食べることをおススメします。
にんにくと生姜醤油香るガッツリ濃いめの味付けと、外はサクサク、中はジューシーな(絶妙な)揚げ加減の「からあげ」に、 “からあげ専門店” さながらのクオリティーを感じます。
お皿に盛り付けをしてサラダを添えれば 即「からあげ定食」が完成。
このボリューム(大きいからあげ5コ入り)なら、食べ盛りの男子もお腹いっぱいになること間違いなしですよ。
サクサクの衣の中に、もはや肉なのか芋なのかわからないほどゴロゴロと大きめミンチ(脂多めの国産牛)と甘い玉ねぎがたっぷり入った「コロッケ」。小ぶりながらもしっかりとした味付けに大満足のひと品。
学生の頃、部活帰りにお肉屋さんのコロッケを買って、食べ歩いた記憶が蘇ります。寒い冬、ハフハフしながら食べた ほっこり甘~いコロッケ。そう、これが正真正銘“お肉屋さん”のコロッケです!(かなり感動)
昔ながらの精肉店の味を彷彿とさせる「揚げもの」と「串もの」。
「家族全員で祖父母の想いを受け継ぐべくがんばっています!」と語るのは、お孫さんの中谷 紗千乃さん。現在は、先代の娘様の日高 美穂さん(紗千乃さんのお母様)と美穂さんのご主人 日高 裕治さんで力を合わせてお店を切り盛りしていらっしゃいます。なんと、紗千乃さんは元保育士、美穂さんは元看護師、裕治さんは現役で塗装業をされているのだそう。さらに育児休暇中の(紗千乃さんの)妹さんやイベントには(紗千乃さんの)ご主人まで出動するというから正に“家族総出”で奮闘。
「クセの強い頑固者のおじいちゃん(ご健在!) が、早朝からひとつひとつコロッケを手づくりしていた姿が印象的で、小さい頃から大好きだった『コロッケ』や『ホルモン串』の味を復活させたいと思ったんです。復活した時は、地元の方だけじゃなく『え?! 大桝のコロッケと串 復活したん?』といろいろな場所からたくさんの方が来てくれました。毎日何百個と作ってもすぐに売り切れてしまうから“幻のコロッケ”と呼ばれていたんですよ 笑」。
祖父が一生懸命 作ってきたコロッケが、これほどまでに愛されていたのかと胸が熱くなった、と紗千乃さんは話します。
「“クセ強店主”が愛した味をこれからも家族全員で守っていきたい」「地域の人たちに伝統の味をお届けしてよろこんでもらいたい」、愛情にあふれた家族が復活させたお店は、パワースポットのような場所と化して、多くの人の胃袋と心を満たしていく予感がします。
SNSには、#フラキンパ(フライヤーキングパーティー)などの造語も飛び交い、盛り上がりをみせています。
精肉店の味を継承した「フライヤーキング」の「揚げもの」「串もの」で、おうちで“フラキンパ”を楽しみませんか?
ここで夏休み中の子どもたちにお得な情報があります♪
高校生まで1コ100円の「学割コロッケ」(*未就学児もOK)や、子どもだけでお買いものができたら1コ100円の「おつかいコロッケ」(*10コまで)など、アルバイトが出来ない年齢の子どもたちや、おつかいを応援する楽しい企画も実施中です。
「おつかいコロッケ」は、お店の前までお家の人と来ても、一人で店に入って買いものできればOKとのこと。ぜひ未就学児さんもチャレンジしてみてね!
【基本情報】
店名:「フライヤーキング」
公式インスタグラム(外部リンク)
住所:泉南市樽井8丁目12-6
Tel:090-3991-4744
営業時間:12:00~18:30
定休日:日曜・月曜
駐車場:店前に1台駐車可/ 近くにコインパーキング有(インスタグラム参照)
取材協力 「フライヤーキング」代表 日高 裕治様、日高 美穂様、中谷 紗千乃様
*記事内容は取材当時のものです。メニューなどの最新の情報はインスタグラムをご確認ください。
*お電話でお取り置きも可能です。
*未成年者の飲酒は法律で禁じられています。