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新潟県知事選 池田氏と花角氏横一線 終盤までもつれる大接戦に=JX通信社 独自情勢調査

米重克洋JX通信社 代表取締役
(ペイレスイメージズ/アフロ)

新潟県知事選挙は、この週末に投開票日を迎える。事実上与野党一騎打ちの構図となった今回の知事選挙の結果は、終盤国会の行方や安倍首相の総裁選再選の可能性にも影響するとみられている。この選挙について、報道ベンチャーのJX通信社では、5月中旬から4回に渡り電話による情勢調査を実施してきた。選挙戦最終盤の情勢は、どのようになっているのか。調査の概要は、末尾記載の通りだ。

野党系の池田氏と与党系元副知事の花角氏が大接戦 終盤までもつれる

JX通信社が6月7・8日(木・金曜日)両日に実施した電話情勢調査を分析した結果、新潟県知事選挙の終盤情勢は、事実上の野党統一候補である前県議の池田千賀子氏と、与党系の元副知事・花角英世氏が横一線の大接戦となっているとみられる。前五泉市議の安中聡氏は厳しい。

池田氏は選挙戦終盤に入り、立憲民主・共産両党の支持層でそれぞれ9割超の支持を固めているほか、社民党、国民民主党など他の野党支持層からの支持も広げている。また、無党派層の約4割からも支持を集めている。

対する花角氏は、自民・公明両党支持層のそれぞれ約8割を固めているほか、無党派層からは約2割台半ばの支持を得ている。

中盤以降からの変化としては、池田氏が無党派層を中心に残っていた態度未定者を取り込む勢いを増しているほか、立憲民主党支持層からの支持もより固めた格好だ。一方で、花角氏も組織戦を中心として自民・公明両党の支持層を更に固めようとする動きが伝えられている。結果、2候補は選挙戦最終盤までもつれる大接戦となっている。

また、年代別に見ると、60代から80代までの世代では池田氏への支持が上回る一方、20代から50代までの世代では花角氏への支持が上回っている。

今回の知事選にあたって有権者に「投票の際に最も重視する政策課題」を聞いたところ「原子力発電所の再稼働」の問題を挙げる人が引き続き最多の37.3%となった。次いで「景気や雇用」20.6%、「医療や福祉」18.1%、「人口減少対策」7.7%、「教育や子育て」7.2%などと続いている。このうち、最多となった「原発再稼働」の争点を重視する層の中では、中盤時点よりも花角氏への支持がやや減る一方で、池田氏を支持する人が増えている。一方で、それ以外の大半の争点では序盤まで花角氏が池田氏を上回る支持を得ていたが、終盤までに「教育や子育て」などの争点で両候補の支持が拮抗する状態に変わっている。

今回(6月7・8日)の調査時点で、態度未定者は約2割弱まで減少したものの、情勢はなお変動しそうだ。また、この選挙では、両候補がごく小差の争いとなり、集票の焦点が無党派層に移っていることから、投票率次第で勝敗が変わってくる可能性もある

調査概要

調査方式:RDD(乱数番号自動生成)方式

調査対象:新潟県内の18歳以上の有権者

日程1:5月19日・20日(土・日)/有効回答1025

日程2:5月26日・27日(土・日)/有効回答821

日程3:6月2日・3日(土・日)/有効回答1003

日程4:6月7日・8日(木・金)/有効回答923

JX通信社 代表取締役

「シン・情報戦略」(KADOKAWA)著者。1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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