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【宝塚市】美味しい紅茶と旬の果物を使ったスイーツが人気のカフェ・パティスリー

ぶらっと地域情報発信ライター(宝塚市)
季節限定いちじくのパフェ

2023年に10周年を迎えたカフェ・パティスリー Beurrer Fariner (ブーレ・ファリネ)さん。フランス菓子をベースに、旬の果物を使ったケーキや手づくりジャムが人気のお店です。また本格茶葉がポットで提供される紅茶や、イートイン限定のパフェなど、気になるカフェメニューもいっぱい。今回はいちじくを使ったスイーツを取材してきました!

いつでも何度でも食べたくなるスイーツが勢ぞろい

阪急宝塚線・山本駅から徒歩1分。やまもとばしを過ぎて最明寺川と並ぶ踏切を渡ると、左手にバター色の庇(ひさし)が見えてきます。ウッディな扉を開ければ、ショーウィンドウ越しにケーキたちがお出迎え。

季節や日によってメニューの変動はありますが、きらきらとして美味しそうなのは、いつ訪れても変わりがありません。

どれも美味しそうで選ぶのに悩みます。 ※価格は取材当時のものです。
どれも美味しそうで選ぶのに悩みます。 ※価格は取材当時のものです。

店名の「Beurrer Fariner (ブーレ・ファリネ)」はフランス語でバターと小麦粉のこと。同時に、型にバターを塗って強力粉をふりかける焼き菓子づくりの下準備を指します。この工程によって生地の型離れがよくなるのだそう。

お二人ともパティシエである店主夫妻の、基本を大切にする姿勢が伝わる名前です。

たとえばシュークリームは旦那様、焼きタルトは奥様、と担当は別れているそうですが、ブーレさんのケーキはどれもオーセンティック。気取らず飾らず、でも選び抜かれた素材と丁寧な仕事ぶりを感じさせる味わいは、ついついリピートしたくなる美味しさです。

ショー・ウインドウの上には、手づくりジャムが並びます。
ショー・ウインドウの上には、手づくりジャムが並びます。

オーソドックスがお好みの方は、味が想像できるガトーショコラやシュークリームなど、またいつもの味に馴染んだ方は、旬の果物をとり入れたショートケーキやタルトで季節の味わいを楽しむのがお勧めです。ジャムなら自分好みのアレンジもできそう。

もちろんケーキは、テイクアウトだけでなくイートインもOK。カフェでは紅茶など飲み物とのマリアージュを楽しむことができます。

旬のいちじくをどっさり使った焼きタルト

筆者のお気に入りは焼きタルトです。定期的にお店を覗いて、気になるフルーツがトッピングされていれば買って帰ります。はっさくなどいくつかお気に入りがありますが、いまが旬のいちじくもそのひとつです。

この日は、店主の風見子(ふみこ)さんにお話しをうかがいながら、カフェでいただきました。

静かでくつろげるカフェスペース
静かでくつろげるカフェスペース

焼きタルトは風見子さんの担当です。どっさり盛り込まれたいちじくのジューシーな甘みが、ハードな生地とベストマッチ。うーん、やっぱり美味しい。

いちじくの焼きタルト 500円(税別)
いちじくの焼きタルト 500円(税別)

いちじくはその日に仕入れたものを使うので、時期によって少しずつ種類も変わるそう。日を置いてリピートすれば、同じ焼きタルトでも違う味わいが楽しめそうです。

店主厳選の紅茶で味と香りを存分に楽しむ

カフェでは、ポットで提供される紅茶も楽しみのひとつ。

ブーレさんでは、風見子さんが「味が好み」という、大阪・堂島の老舗ムジカティーさん(現在は移転)の茶葉を使用しています。

今回は、世界三大紅茶と言われるヴィンテージ・ウヴァ(700円[税別])をいただきました。ふつうのウヴァに比べてヴィンテージは香りが深く、爽やかな渋みとメントール香が特徴だそう。飲む前から期待が高まります。

ミルクとコージーは欠かせません。
ミルクとコージーは欠かせません。

独立する前にカフェなどで修業を積んだ風見子さん。コーヒーに関する知識や技術は、日々の業務の中で叩き込まれたのだとか。けれど、ご自身がお好きな紅茶は、のめり込むうちに、知識や淹れ方が自然と身についたのだそう。環境や季節によってさまざまに変わる味わいが魅力だと言います。

お茶と一緒に楽しめる紅茶本もそろってます
お茶と一緒に楽しめる紅茶本もそろってます

コーヒーに比べて紅茶の淹れ方はシンプルですが、味と香りを引き出すにはやはりコツがあると教えてくれました。

茶葉のかたちで味わいも変わります。
茶葉のかたちで味わいも変わります。

美味しくいただくために、最初は少し蒸らす時間を取り、飲まないときにはきちんとコージーをポットにかぶせる。そうすることで温度が低くなり過ぎず、茶葉が美味しく開いて味も香りも十分に引き出されるのだそう。また、ティーストレーナーは、ふちに引っ掛けずに片手で持って淹れるのが正しい作法。うっかりと茶葉がティーカップに入ってしまうのを防ぎます。

飲み終わったらポットの蓋を開けて。いちだんと濃厚な茶葉の香りが楽しめます。
飲み終わったらポットの蓋を開けて。いちだんと濃厚な茶葉の香りが楽しめます。

丁寧に淹れられた紅茶は、どっしりとしたタンニンと、茶葉の甘みや深い香りが存分に味わえて、とても美味しかったです。陽光の下、風にそよぎながら緑色に輝く葉っぱが見えるようでした。

自然の恵みがいっぱいの紅茶は刺激も強め。気になる方は、ミルクをいれてマイルドにするのがお勧めです。

季節のパフェに魅かれて再訪

さて、いちじくのパフェがどうしても気になって、後日あらためて訪問しました。

いちじくのパフェセット(1500円・税別)
いちじくのパフェセット(1500円・税別)

パフェはお持ち帰りができないカフェ限定のメニューで、こちらも風見子さんの担当です。

運ばれたパフェを見て、予想以上にぎっしりと飾られたいちじくたちに感動。思わず声が出てしまいました。しかも種類が複数あって食べ比べができるんです!

右から時計まわりに桝井ドーフィン、日本いちじく、白いちじく、そしてフランス産のヴィオレ・ソリエス。
右から時計まわりに桝井ドーフィン、日本いちじく、白いちじく、そしてフランス産のヴィオレ・ソリエス。

フランス産のヴィオレ・ソリエスはいちじくの季節のうちでも入荷が限られ、いまこの時期でないと味わえないものだとか。さらにはフレッシュいちじくだけでなく、いちじく入りアイスにいちじくコンポートのほか、マロンアイスやロールケーキなどカップのなかも美味しさがいっぱい。いましか味わえない豪華なパフェです。

種類の違ういちじくの味わいを確かめつつ、アイスクリームやロールケーキもいただいて、大満足の一品でした。

紅茶はアッサムベースの「堂島ブレックファースト」。くせがなくパフェの味をひきたてます
紅茶はアッサムベースの「堂島ブレックファースト」。くせがなくパフェの味をひきたてます

ところで、ヴィオレ・ソリエスはフランスの品種ですが、ブーレさんのご近所にある「うめうめFARM」さんで収穫されたいちじくです。また、今季は終了しましたが、前回の季節のももパフェには、風見子さんの同級生が育てた福島産の桃が使われたそう。同じ桃を使ったジュースをいただきましたが、濃厚で純度が高く自然な甘さがびっくりするほど美味しく、生の果実をいただいたらさぞや、と想像が広がりました。

ちなみに、こちらのももジュースは、単品もしくはいちじくパフェとのセットでいただくことが可能です(取材時点)。

パフェはコーヒーやジュースとのセットもOK
パフェはコーヒーやジュースとのセットもOK

生産者の顔が見えるフルーツ本来の美味しさを活かしたスイーツをつくり続ける風見子さん。美味しいものが人を繋げ、その繋がりを通してさらに美味しいものが生まれる。一杯の紅茶やひとつのスイーツに、人の温もりや地球の息吹まで感じられるような、ハッピーなひと時でした。

なお、いちじくのパフェは季節限定商品で、いちじくの入荷状況も日々変わるそう。訪問の際は事前に確認することをお勧めします。

気軽に食べられるクッキーやフィナンシェも販売中
気軽に食べられるクッキーやフィナンシェも販売中

いちどでも訪問すればだれもが好きになるブーレさん。今度は「ジャムを美味しく食べるために作った」というスコーンをいただきに、またおじゃましたいと思います。

  • ブーレファリネさまより、いちじくの焼きタルトとヴィンテージ・ウヴァおよびももジュースをご提供いただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。

店舗情報

カフェ・パティスリー
Beurrer Fariner (ブーレ・ファリネ)
■ 場所:〒665-0881 兵庫県宝塚市山本東2-9-6
■ 電話:0797-75-5747
■ 営業時間:パティスリー 11時~19時
カフェ 11時30分~18時(L.O.17時)
■ 定休日:火・水定休 (その他カフェは不定休あり。詳しくはInstagramでご確認ください。)
公式Instagram

地域情報発信ライター(宝塚市)

カフェ、庭園、美術館、ときどき神社。新しい出会いを求めて、カメラ片手に足の向くまま、気の向くまま。歴史のあるまち、宝塚の「いま」をお届けします。執筆記事のアザーカットをInstagramで公開中。

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