貧血は"鉄不足"だけじゃない?-貧血が起こる意外な原因とは!-
"鉄が不足する"
と貧血が起こるというのはよく知られています。
しかし、貧血が起こる原因は"鉄不足だけ"ではありません。
ということで今回は、色々な貧血についてみていきましょう。
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今回の目次
- 貧血ってどんな状態?
- 貧血と立ちくらみは違うの?
- 色々な貧血の原因
- 鉄を不足しないためのポイント
【1】貧血ってどんな状態?
貧血とは、酸素を運ぶ赤血球やヘモグロビンが不足することで、十分な酸素を届けられなくなってしまった状態です。
貧血では、動悸(ドキドキする)・息切れ・めまいなどの症状が現れることがあります。
【2】貧血と立ちくらみは違うの?
突然立ち上がった時に、脳への血流が不足して、めまいやふらつきを起こすことがあります。
一般的にこれを「貧血を起こした」ということがありますが、貧血とは少し異なります。
「貧血」は赤血球(ヘモグロビン)が不足した状態で、「立ちくらみ」は脳への血流が一時的に不足して起こる症状です。
【3】色々な貧血の原因
赤血球は、骨髄で作られて、約120日後に脾臓で破壊されます。
そのなかで、赤血球の産生が低下したり、破壊が亢進すると貧血が起こります。
具体的なものをいくつかみていきましょう。
①鉄不足と貧血
酸素は赤血球に含まれる「ヘモグロビン」と結合して運ばれます。
そして、ヘモグロビンを作るためには「鉄」が必要になるため、鉄が不足するとヘモグロビンが不足してしまいます(鉄欠乏性貧血)。
特に女性の場合は、月経・出産・妊娠・授乳などがあり、鉄を失いやすいため鉄欠乏性貧血になりやすい。
②ビタミンB12・葉酸の不足と貧血
ビタミンB12および葉酸は、赤血球が成長していく過程で必要になります。
これが不足すると、1個1個の赤血球が大きくなってしまい、うまく酸素を運べず貧血が起こります(巨赤芽球性貧血)。
ビタミンB12を吸収するには、胃から分泌される物質(内因子)が必要になるため、胃の機能が低下またが切除すると、ビタミンB12も不足しやすい。
③腎臓の働きと貧血
腎臓から分泌されるエリスロポエチンは、赤血球の産生を促進する作用があります。
そのため、腎臓の働きが悪くなると、エリスロポエチンの分泌が低下して、赤血球数も減少してしまい、貧血が起こります(腎性貧血)。
④その他の要因と貧血
①〜③の他に免疫の異常や長時間の激しい運動などによって、赤血球の破壊が亢進することがあります。
これによって貧血が起こります(溶血性貧血)。
このように貧血の起こる原因は様々なため、不安がある場合には一度、医療機関への受診をおすすめします。
【4】鉄を不足しないためのポイント
一番代表的な貧血は、鉄が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」なため、ここでは鉄不足予防のポイントを紹介していきます。
- 鉄を多く含む食品を摂る(特に女性)…レバー・カツオ・マグロ・ほうれん草など
- ビタミンCを摂る…ビタミンCは鉄の吸収を促進する役割がある
- 極端な食事制限はせず、バランスの良い食生活を心がける
- 胃腸を健康に保つ…鉄は胃酸で吸収されやすい形になり、腸で吸収されるため
ちなみに、ヘモグロビンを作るには「タンパク質」も必要になるため、適度なタンパク質の補給も大切です。
ただし、タンパク質は摂り過ぎてしまうと、肝臓や腎臓に負担がかかるので注意しましょう。
下の動画でも解説しているので、ぜひご覧ください!
最後までご覧頂きありがとうございました。
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