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エコバッグを「エコ」に使えているか?「ずっと使いたくなるスーパーの買い物袋」とは?

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
北欧各国で見つけたおしゃれなバックを紹介 Photo: Asaki Abumi

あなたはエコバッグを使っていますか?

その袋に、どれだけの愛着を感じていますか?

スーパーのレジで、プラスチック袋を自然と断るようになる。

「何度も使いたくなるエコバッグ」について、私は思いにふけることがあります。

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 デンマークの首都コペンハーゲンにて。IKEAバックに犬を連れて歩いている人がいた Photo: Asaki Abumi
デンマークの首都コペンハーゲンにて。IKEAバックに犬を連れて歩いている人がいた Photo: Asaki Abumi

プラスチックを減らす流れで、北欧各国のスーパーでの買い物袋は有料化され、各店はオリジナルのエコバッグを有料販売し始めている。

各国のスーパーではどのようなオリジナルバックがあるのだろう?と、出張中にリサーチしてみた。

かわいさ断トツ!ムーミンバッグ

フィンランドの首都ヘルシンキのスーパーで Photo: Asaki Abumi
フィンランドの首都ヘルシンキのスーパーで Photo: Asaki Abumi

最近見かけた、「かわいい!」と思ったエコバッグは、フィンランドの首都ヘルシンキで見つけた。

ムーミンのキャラクターたちがデザインされていて、見惚れてしまった。

このような袋なら、人は何度も大事に使うのではないだろうか。

これだけかわいいと、写真写りもいい。北欧旅行のお土産にスーパーの袋はおすすめ Photo: Asaki Abumi
これだけかわいいと、写真写りもいい。北欧旅行のお土産にスーパーの袋はおすすめ Photo: Asaki Abumi

食べ物以外も入れたくなる!デンマークのスーパーで

ジュート繊維100%、「re-bag」
ジュート繊維100%、「re-bag」

デンマークの首都コペンハーゲン、スーパーのMenyで見つけたのは、ジュート繊維の丈夫な袋。

肩にかけやすいし、手で持つところも頑丈な作り。ぺらぺらの薄っぺらい布エコバッグとは大違い Photo: Asaki Abumi
肩にかけやすいし、手で持つところも頑丈な作り。ぺらぺらの薄っぺらい布エコバッグとは大違い Photo: Asaki Abumi

デンマーク語で「We love food」、「ごはんが大好き」と書かれている。異国の地の言葉が書かれていると、なんだか魅力的だ。

古着バッグ、美術館バッグもよい

ノルウェーのスーパーでは、私を「おぉ!」と思わせる有料エコバッグにはまだ出逢っていない。ロゴが入りすぎていて、なんだかしっくりこないのだ。

そういえば、私が毎日使っている、このリメイクされたジーンズもエコバッグといえる。

スウェーデンで買ったジーンズ再利用バッグ
スウェーデンで買ったジーンズ再利用バッグ

スウェーデンの首都ストックホルムで、赤十字社が運営する古着屋で購入。誰かが履いていたジーンズが、便利なバックに生まれ変わった。

私のジーンズのバックに入っている、スーパー用の買い物袋は、ムンク美術館で買ったものだ(『叫び』を描いた画家エドヴァルド・ムンクはノルウェー出身)。

私がスーパーでの買い物袋にしているムンク美術館バッグ。『柱時計とベッドの間の自画像』 という絵にあるベッドカバーの模様からデザインされている
私がスーパーでの買い物袋にしているムンク美術館バッグ。『柱時計とベッドの間の自画像』 という絵にあるベッドカバーの模様からデザインされている

企業のロゴが大きく入っていると、歩く宣伝マンになったようで好きではないのだが、これは美術館のロゴがなくて良い。

小さくたたんで、セットの袋に入れておけるので便利だ。

小さい袋に入れて、毎日持ち歩くPhoto: Asaki Abumi
小さい袋に入れて、毎日持ち歩くPhoto: Asaki Abumi

この子に出逢ってから、スーパーではよほどのことがないとプラスチックの有料袋は買わない。

今回のリサーチ用にスウェーデンのスーパーで買ったエコバッグ。これもロゴがないのが良い。バッグが宣伝袋ではなく、おしゃれ優先だと、スーパーの企業イメージが良くなる」 Photo: Asaki Abumi
今回のリサーチ用にスウェーデンのスーパーで買ったエコバッグ。これもロゴがないのが良い。バッグが宣伝袋ではなく、おしゃれ優先だと、スーパーの企業イメージが良くなる」 Photo: Asaki Abumi

宣伝重視のエコバッグを企業は作りすぎないでほしい

環境、プラスチック削減が注目を集めるにつれ、企業はエコバッグをどんどん作り始めた。イベントではよくエコバッグをもらうが、むしろみんな作りすぎていて、環境によいのか疑問だ。

私は取材でエコバックをもらいすぎてしまい(資料などが入っているから)、家に50袋は布のエコバックがあった。「こんなに必要ない。なんだかエコじゃないぞ」と、よく疑問に思う。

イベントやカンファレンスなどによく行くかなど、職種にもよるだろう。エコバックが家にありすぎて、捨てられずにいる人が、ノルウェーでは私の周りには結構いる。

環境のことを考えると、「捨てるのはよくないかな」とためらう。しかし、ありすぎると使い切れない。企業やイベントのロゴが入っていると、おしゃれとも言い難いし、リサイクルショップでも受け取ってもらえない。

結果、「使わないエコバッグが大量に家にある」現象が起こる。

袋は何個もなくていい。

日本でもプラスチック袋の代用品として、エコバックがどんどん主流になるのだろう。これから大量生産する企業は、「長期的に大切にされる」エコなデザインをよく考えると、利用者からありがたがられるのではないだろうか。

Photo: Asaki Abumi
Photo: Asaki Abumi

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何度も使いたくなる、使っていて心がはずむ。そんな1袋に出逢えれば、プラスチックの使い捨ての袋も、薄っぺらい布エコバックも何個もいらないのだ。

私はお気に入りのデザインの袋を手にしてから、レジで袋には「ノー」と言うようになった。

プラスチック袋とは自然に、「今までありがとう」とよいお別れができる。

そんなエコバックに、あなたはもう出逢っただろうか。

Photo: Asaki Abumi
Photo: Asaki Abumi
北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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