台風5号に続き、台風6号と7号も発生へ、トリプル熱帯擾乱の最新動向は?
台風5号で40℃近い猛暑も
台風5号は、きょう午前9時現在、九州の西の海上を時速50キロという秋台風のような早い速度で北北東へ進んでいます。
中心気圧は996hPa、最大風速23メートル、最大瞬間風速は35メートルとなっており、強風域に入っている九州では南風が強まっています。
台風5号はこれから今夜にかけて九州の北を通過し、あす11日(火)には日本海で温帯低気圧に変わり、夜には北海道へ近付く見込みで、西日本や北海道を中心に、暴風や大雨、高波などに警戒が必要です。
またもう一つ警戒が必要なのは大猛暑です。
あす11日(火)は日本海を進む台風5号、あるいは低気圧に向かって、一段と暖かな空気が南から流れ込み、晴れて山越えのフェーン現象も働く関東甲信や北陸、東北などで極めて気温が高くなりそうです。
最新のコンピュータの計算では、熊谷や福島などで39℃前後、練馬、八王子、さいたま、富山、山形など広い範囲で38℃前後、東京都心でも37℃程度が予想されており、一段と命に危険の生じる大猛暑となりますので、熱中症に厳重な警戒が必要です。
台風5号に続き、台風6号と7号も発生予想に
天気図の推移によりトリプル熱帯擾乱の動向を探ると、まず台風5号は上述した通り、今夜朝鮮半島付近を通過した後、あす11日(火)は日本海で温帯低気圧に変わり、夜には北海道の北部へ近付く見込みです。
一方、2つの熱帯低気圧の内、左側のフィリピン近海にある熱帯低気圧は今夜までには台風へ発達する見込みで、発生後は台湾の西を北上し、あすには中国大陸へ上陸する見込みです。
そして悩ましいのが右側にある熱帯低気圧で、きのうの予想ではきょうにも消滅してしまう計算でしたが、小さいながらもしつこく残り、天気図上では今夜からあすにかけて、小笠原付近をゆっくりと西進する予想となっています。
ところが、さきほど気象庁からこの熱帯低気圧も今後発達し、24時間以内に台風に変わる見込みとの情報が発表されました。
2つの熱帯低気圧の内、早く台風になった方が台風6号、遅く台風となった方が台風7号ということになります。またもし同時に発生した場合は、先に熱帯擾乱として解析されていたフィリピン近海の台風が6号になるものと思われます。
米軍合同台風警報センター(JTWC)の解析上はすでに台風
参考までに米軍合同台風警報センター(JTWC)の発表では、小笠原近海の熱帯低気圧は、きょう午前3時の解析で、すでに最大風速が約23メートル(日本式では最大風速約20メートル)の台風の勢力と解析され、進路予想も発表されています。
これによると、日本の南を西進しながら今週後半には次第に衰弱する予想となっています。
とは言え、種々の計算の中には、沖縄や奄美などに近付く計算も散見されますので、発生した後の進路予想にご注意下さい。