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志田彩良、女優開眼のきっかけは小学5年の朗読

中西正男芸能記者
女優としての原点を語る志田彩良

 長澤まさみさん、栗山千明さんらを輩出した雑誌「ピチレモン」で専属モデルを務め、昨年には主演映画「ひかりのたび」で注目された女優の志田彩良さん(18)。TBS系「チア☆ダン」(7月13日スタート、金曜午後10時)で連続ドラマ初出演も果たすなど、今まさにブレーク中ですが、小学生の頃は「国語の授業の朗読もできないほど、恥ずかしがりでした」と意外な過去を明かしました。

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恥ずかしがり

 この世界に入ったきっかけは、小学6年の時に受けたスカウトでした。ただ、小学4年あたりまでは芸能界の仕事なんて「絶対にやりたくない!」と思ってまして。というのも、極度の恥ずかしがりというか、とにかく人前に出たくなくて…。国語の授業で順番に朗読がまわってくるというのがありますよね。あれで教科書を読むのも、本当にイヤでした。

 それくらい、ずっと引っ込み思案だったんですけど、本当に不思議な縁だなとも思いますけど、5年の時に担任になった先生がすごく厳しい方で。朗読も、少しでも声が小さいと「もう一回やり直し!」となるんです。そうなると、イヤだのなんだの言っている場合じゃなくて、とにかくやるしかない。すると、意外と読めるもんなんですよ。となると、今まで苦手意識が強かったものができるようになった嬉しさが強くなってきて、逆に、人前で読むのが好きになっていったんです。

 そんな流れになってきた6年の時にたまたまスカウトを受けたので、すぐに「じゃ、やってみよう」となったんです。あれがもう少し前だったら、絶対にやってなかったですし、担任が別の先生でも、そうはなっていなかったと思います。巡り合わせのものだなと本当に思います。

役へのアプローチ

 ただ、実際にお仕事としてお芝居をやるようになると、もちろん、大変なこともたくさんあります。毎回、自分がやらせてもらう役を自分なりに分析して、その役の誕生日や性格などを考えて、どんな人間なのかをノートに書いていくんです。毎回どんどん書き込んでいくので、だいぶノートもたまってきました。

 それと、今回のドラマで言うと、撮影が始まったのは5月からなんですけど、チアのダンス練習は今年1月から始めてました。今まで、ダンスとは全く無縁の生活を送っていたので、まさか自分がこんなに踊ることになるとは…(笑)。仲のいい友達がずっとダンスをやっていて、どこか自分の中で「ダンスは見るもの」みたいな感覚があっただけに、余計に自分が踊っていることに驚きを感じてもいます。

 さらに、今回は役柄的に“日舞の家元の娘”という設定で、この役をきっかけにチアと同時に日舞のおけいこも始めてまして。どちらも全くの初心者。そして、また、日舞とチアが真逆なんですよ。日舞は内股で綺麗に見せなきゃいけないけど、チアはつま先を外に向けるだとか。手も、日舞は握っちゃいけないんですけど、チアはしっかりとフィストを握っていないといけないとか、同時に逆のことを覚えるのがまた大変ではあります。ただ、それも楽しいしんどさというか、ありがたいことだと思っています。

憧れの存在

 今後は“いろいろな色になれる女優”になりたいと思います。「この子と言えばこのイメージ」というのではなく、これもできる、あれもできるという存在でいたいというか。ずっと目標とする女優さんは作らないようにしてきたんです。作ると、その人のマネをしてしまうので。ただ、今は素敵だなと思う方ができまして。それが去年、映画「きらきら眼鏡」でご一緒させていただいた池脇千鶴さんです。

 私なんかが言うのはおこがましいですけど、女優としてのすごさはもちろんのこと、現場での振る舞いが素敵だなと。いらっしゃるだけで、周りを明るくするというか。私は撮影期間がそんなに長くなかったので、途中から入って、現場でも一人でいることも多かったんです。すると、さりげなく横に来てくださって、いろいろ話しかけてくださるんです。そういう優しい気づかいが本当にうれしかったし、いったんお芝居になったら、周りを引き付ける演技をされる。その両方がすごいと思いました。

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全てが学びの場

 今は全ての現場が吸収するところだらけですし、何もかもが貴重な経験だと感じています。お休みとかにやっていることですか?う~ん、カメラですね。この前、今回のドラマのロケで行った福井県でもたくさん撮ってました。高校に入ってから始めたので、今で3年ちょっとくらいですかね。人の姿を撮影しつつも、逆に、自分がカメラに写る時にはどうしたらよいのか。そんな感覚も撮りながら養っているなと思います。趣味とはいえ、そこでも何かしら吸収できるものを探しているのかもしれませんね。

 …あ、こんな感じだと「いつも勉強!」みたいになっちゃいますよね。別に「私、真面目です」みたいなことを言うつもりではなかったんですけど…、なんだか、ごめんなさい(笑)。

(撮影・中西正男)

■志田彩良(しだ・さら)

1999年7月28日生まれ。神奈川県出身。テンカラット所属。小学6年のときにスカウトされ、芸能界入り。2013年から「ピチレモン」で専属モデルを務める。14年、初主演した短編映画「サルビア」で女優デビュー。17年には「ひかりのたび」で長編映画に初主演する。TBS系ドラマ「チア☆ダン」(7月13日スタート、金曜午後10時)では日舞の家元の娘・蓮実琴役を演じる。同作は昨春公開の映画「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」(広瀬すず主演)で描かれた世界の9年後を舞台にしたストーリー。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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