【目黒区】劇団「東のボルゾイ」第5回目の公演、音楽介在会話劇「イエスと言え」を中目黒で観劇
2020年に結成されたばかりの劇団「東のボルゾイ」の新作、音楽介在会話劇「イエスと言え」をウッディシアター中目黒で観劇してきました。
目黒区内はアート系の劇場や美術館、ギャラリーなどが充実していて、日常的にいろいろな芸術作品に触れることができるのが魅力。
ウッディシアター中目黒は目黒銀座商店街の中にありますし、青葉台の方には中目黒キンケロ・シアターも。
劇団「東のボルゾイ」は2022年から中目黒を拠点に活動されており、今回の音楽介在会話劇「イエスと言え」は、ミュージカル「彼方が原」に続きウッディシアター中目黒での2回目の公演となっています。
「東のボルゾイ」とはどんな劇団、過去作は? をちょこっと解説
「東のボルゾイ」は2018年東京藝術大学在学中、脚本家 島川柊さん・作曲家 久野飛鳥さん・演出家 大舘実佐子さんの3名により、日本人の身体と言語を炸裂させるミュージカルを作ると言う目的で始動。
多くの若手表現者が集まり、さらなる創作の発展を目指して結成された注目の劇団です。
本格的に劇団を立ち上げてからまだ4年目という若い集団ではありますが、注目度の高い作品を次々と発表しています。
東のボルゾイ 第4回公演 「IBUKI」は、「多様性」をテーマにした社会派ミュージカルコメディ。「中目黒キンケロ・シアター」で2023年5月24日(水)~28日(日)に公演しました。
新作「イエスと言え」も新しい家族の形や結婚の意味を考える、社会問題に切り込んだ内容となっています。
「東のボルゾイ」初のストレートプレイ、音楽介在会話劇「イエスと言え」とは?
「イエスと言え」は、東のボルゾイにとって5回目の公演。今回は東のボルゾイ主宰者の1人、作曲家 久野飛鳥さんが舞台上でピアノの生演奏を行うという「音楽介在会話劇」という実験的な手法で開催されました。
「音楽介在会話劇」とは、音楽が1人の出演者であり、場面を支配する指揮者として、人々の会話に介在しまくってみるという試みなのだそう(引用元:「イエスと言え」パンフレットより)。
あらすじは以下の通り。
最近では結婚するのが当たり前、結婚したら子どもを産んで1人前といったステレオタイプの価値観を押し付けてくる人は少しずつ減ってきたとは思います。
それでも「結婚適齢期」を迎えたら結婚しなければならない(1人前じゃない)、とりあえずそろそろ結婚すべき・・・と思いこんでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな漠然とした「結婚」への憧れや喜び、焦燥感、不安、疑問を呼び覚まし、心をえぐるストーリー。随所で介在するピアノが「音」というセリフを奏でていきます。
一見すると重くなりがちなストーリーですが、ユーモアあふれる演出がいっぱいで最後まで飽きさせません。
公演が行われた「ウッディシアター中目黒」は、最大収容人数が約100人ということで、演者さんとの距離がとても近く、迫力のある舞台が楽しめます。
観覧席はひな壇になっているので、後ろの席でも舞台がよく見渡せる設計になっていました。
こんなに舞台との距離が近い劇場での観劇は初めて。演者さんの息遣いや表情まで活き活きと感じられ、あっという間のひと時でした。
コロナ禍でどの劇団も活動が制約を受け、苦しい戦いだったと思います。もちろん「東のボルゾイ」も例外ではありません。
その中でこれだけ素晴らしい舞台を創り続ける情熱に圧倒されました。次回公演も楽しみにしたいと思います。
■取材協力
【劇場概要】
ウッディシアター中目黒
住所:東京都目黒区上目黒2-43-5 キャトルセゾンB1
問合せ先:03‐3791‐6566