関西エリアに多数店舗を展開する美容室「NYNY(ニューヨーク・ニューヨーク)」。そんなNYNYでは、伝統的なイベントとして新卒採用美容師の中からシャンプー技術のナンバー1を決める「新人シャンプーコンテスト」が開催されています。

つい先日、2024年7月に実施された「第12回 新人シャンプーコンテスト決勝戦」での優勝者を生んだのは、ここ寝屋川市にある「NYNY寝屋川店」です。

大きな窓から光が射し込み、駅チカでありながら開放的な雰囲気の店内。

優勝者の河合茉奈さんは、ここでアシスタントとして働いています。この記事では、そんな新卒美容師・河合さんの奮闘と、NYNY寝屋川店の特色に迫ります。ぜひ最後までご覧ください！

新人シャンプーコンテスト優勝！　河合茉奈さん

河合さんが美容師になろうと思ったのは「人と話すことが好きなのと、お客様が綺麗になって帰っていく姿を見るのがうれしいから」。NYNY寝屋川店に入社を決めた理由は「サロンの雰囲気が良かったから」だといいます。

自信は全然なかった。泣きながら練習してました

まだ入社して間もないため「お客様の髪の毛を触るときは、緊張します」という河合さんですが、NYNY新卒採用美容師66名の中からシャンプー技術のナンバー1と認められたということは、腕前に自信あり？

河合さん：　自信は全然なかったです。ネガティブな性格なので、そもそも決勝戦に行く前段階の「エリア代表」に選ばれたことも信じられなくて。決勝戦の前は泣きながらシャンプーの練習をしていました。

ー　具体的に、どういう点を意識しながら練習されていたのでしょうか？

河合さん：　お湯の温度や、耳に水を入れないようにとか…。手のひらの角度にコツがいるんです。あとは力の加減や、リズム感ですね。

ー　シャンプーにリズム感ですか？　

河合さん：　ゆっくりにするところと、速くするところとの緩急をつけてシャンプーします。「波の音」をイメージしながら練習するといいよ、と指導してもらいました。

ー　それで、決勝戦本番での手応えはどうでした？

河合さん：　審査員の方を相手にシャンプーするんですが、直前まで相手が誰なのかわからず、すごく緊張しました。でも、寝屋川店のメンバーが応援に駆けつけてくれて。おかげで頑張れましたし、時間配分もうまくいきました！

お客様の「気持ちよかった」がうれしい

ー　入社されたばかりで大変なことも多いかと思いますが、日々仕事をするなかで喜びややりがいを感じることはありますか？

河合さん：　やっぱり、私のシャンプーに「気持ちいい〜」と言ってくださったり、ほめていただけたりしたときはうれしいですね。とくに寝息が聞こえてきたりすると、めっちゃうれしいです！

ー　寝息を立てて眠ってしまうのは、こっちとしては恥ずかしいんですが…。

河合さん：　お客様はそう思われるかもしれないですけど、こちらは全然気にしてませんよ！　むしろそれだけリラックスしてくださっているんだと、感激します。

シャンプーを「ご褒美タイム」としてくつろいで

ここからは、NYNY寝屋川店の店長、森田さんにもお話をうかがいます。森田店長は「美容師になりたい」という夢を小学校3年生の頃から抱き続けていたそうですよ！

ー　河合さんのお話を聞いていて、シャンプーひとつにしてもたくさんの工夫をされているんだなと思いました。サロンでのシャンプーって、どのような位置付けなのでしょうか？

森田店長：　そうですね。洗浄するという目的はもちろんあるのですが、やっぱり「リラックスできる時間」というのが大きいと思います。自宅でのシャンプーは、泡をつけてから40秒〜1分間ほどしかしないと言われているんですよ。それに対して、美容院では5分くらいかけてしっかり洗っていく。お客様にとっては、目を瞑って何もしなくていい時間なんです。美容院でのシャンプーを「ご褒美」だと思ってリラックスしてほしいですね。

ー　シャンプー中、もし「ちょっとだけお湯が熱いな…」とか、「ここをもっと洗ってほしい」などという要望があれば伝えてもかまわないんでしょうか？

森田店長：　もちろんです！　どんどん伝えてください。統計では、約3割のお客様が「シャンプー中に違和感があっても言い出しづらい」という意見を持っているそうなんです。お客様の好みに合ったシャンプーを提供したいですし、僕たちからすると遠慮なく言っていただいたほうがうれしいですよ。

NYNY寝屋川店を居心地のいい場所に

ー　最後になりますが、NYNY寝屋川店のこだわりや特色ってありますか？

森田店長：　こだわりは「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」という言葉を挨拶に使っていることですね。堅苦しくないほうが、居心地のよさを感じてもらえると思うので。また、基本的なことなんですが「ありがとう」というワードもすごく大切にしています。

ー　素敵ですね。河合さんは、今後こんな美容師になっていきたい！　という目標はありますか？

河合さん：　まだまだブローの技術に悩むなど難しいこともあるんですが、技術を磨いていくのは当たり前のこと。お客様の要望を細かく汲めるような、気配りのできる美容師を目指したいですね。「また来たい」「リラックスできる」と思っていただけるようなサロンづくりを、アシスタントから率先してやっていきたいです。

今回の取材を通して、アシスタントから店長まで「お客様にとって居心地のいい場所にしたい」という共通の心がけを持っていることが素敵だと感じました。スタッフ同士の雰囲気も和やかで、風通しのよさが伝わってくるサロンでしたよ。

NYNYでは、アシスタントからスタイリストに昇格するにはおよそ3〜4年間かかるそうで、河合さんの美容師としての道のりは始まったばかりです。寝屋川で頑張る新人美容師さんをこれからも応援していきたいですね！