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韓国の代表セカンドはポスティングでのメジャー行きなるか タイムリミットまであと2日 #専門家のまとめ

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者
キム・ヘソン(写真:キウムヒーローズ)

韓国を代表する二塁手、キム・ヘソン(金慧成=キウム)は昨年12月4日にMLB移籍に向けたポスティングシステムの申請手続きを所属球団を通して行った。翌5日に公示されMLB各球団との交渉が始まったが、現時点で契約の知らせは届いていない。交渉期限は1月4日の午前7時(日本、韓国時間)。キム・ヘソンは海を渡るのか?

ココがポイント

キム・ヘソン内野手(25)が4日(日本時間5日)にポスティングされると大リーグ公式サイト「MLB.com」が報じた。
出典:毎日新聞(記事配信 スポニチ Annex) 2024/12/4(水)

交渉期間は30日間のため、来年1月4日が期限。残り10日ほどとなったが、契約合意には至っていない。
出典:スポニチ Annex 2024/12/25(水)

キム・ヘソン内野手(25)がすでに韓国に帰国したと27日までに同国メディアが報じた(中略)「挑戦を放棄したわけではない」
出典:スポニチ Annex 2024/12/27(金)

エキスパートの補足・見解

これまで韓国KBOリーグからポスティング制度を利用してMLB球団とメジャー契約を結んだのは7選手。そのうち4人がキム・ヘソンが所属するキウム(前身のネクセンを含む)の選手だ。所属選手の早期海外進出の意向を積極的に受け入れてきた。

同球団はKBO10球団で唯一、親会社所有ではなくスポンサー企業からの命名権料で運営する方式をとっている。現球団名は命名権を取得した「キウム証券」に因む。

選手補強に大きな投資はせず、他球団とのトレード時には相手の主力選手ではなくドラフト指名権の譲渡(次年度入団の新人ドラフトの上位ラウンド指名権)を選択することもある。育成に主眼を置き、有望な新人選手を獲得し戦力強化を図ることを方針としている。

キウム球団にとってキム・ヘソンのメジャーへのポスティング移籍は「ポスティングマネー」を得ることも含めて既定路線。もし実現に至らなかった場合、球団がどのような対応を取るのか注目されている。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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