UQモバイル、楽天モバイルとahamoに対抗した新料金プランを発表
KDDIのサブブランド「UQモバイルは、6月1日より、楽天モバイルやNTTドコモ「ahamo」を意識した料金プランに改訂する。
UQモバイルでは5月22日に、3つの新料金プランを発表しているが、特に主力となるが「コミコミプラン」だ。毎月20GBのデータ容量と1回10分以内の国内通話がセットになって月額3278円となっている。
ちなみにNTTドコモ「ahamo」は毎月20GBで通話定額は1回5分までで月額2970円だ。
KDDIでは「通話の9割は10分以内で収まる」としており、ahamoの5分かけ放題に比べての優位性をアピールする。
また、コミコミプランが提供する20GBは余ったら翌月に繰り越せるようにもなっている。その点、NTTドコモ「ahamo」は月をまたいでの繰り越しはできない。
「コミコミプラン」はUQモバイルがこれまで提供していた「くりこしプランM+5G」(月額2728円)に比べると値上げされた印象もあるが、10分定額のオプションが880円だったことから、合計額である3608円に比べると値下げしたことになる。
今回、あえてahamoよりも5分多い10分定額を組み込んだことで、ahamoよりもおトクだという点をアピールしたいようだ。
一方、楽天モバイルは6月1日より「最強プラン」として、KDDIへのローミング接続が強化され、全国99.9%の人口カバー率でデータ無制限で使えるようになる。
ただ、KDDIとしては「楽天モバイルにローミング提供されるのは800MHzという周波数帯のみ。au、UQモバイル、povoは700MHz、800MHz、1.5GHz、1.7GHz、2GHz、2.5GHz、3.5GHzの周波数帯を使い、さらにそれらを束ねることで超高速通信を実現している」と言い、楽天ローミングとはネットワーク品質が全く違うという点を訴求する。
また、楽天ユーザーにローミング提供されるが、エリアとしてごく一部であり、混雑するエリアはローミングの対象外となる。そのため「auユーザーに影響は全く出ない。安心してほしい」(KDDI関係者)と語る。
通信業界では、5月24日からはナンバーポータビリティ制度の「ワンストップ化」が開始となる。これまで自分の携帯電話番号を使いつづけて他社に乗り換えるナンバーポータビリティ制度を利用するには、すでに契約している携帯電話会社に連絡をして、予約番号を発行してもらい、他社を契約するという手続きが必要だった。
これが「ワンストップ化」により、予約番号を発行する手間がなくなり、契約手続きが簡素化されるようになる。今後、顧客の獲得合戦が過熱化することが予想されるため、今回のUQモバイルに対抗した新料金プランを他社が出してくる、というのも十分に考えられそうだ。