NY金14日:ドル安継続で続伸、約3ヶ月ぶりの高値
COMEX金6月限 前日比比7.00ドル高
始値 1,215.00ドル
高値 1,227.70ドル
安値 1,211.90ドル
終値 1,225.20ドル
為替相場がドル安気味に推移する中、続伸した。
アジアタイムは1,212~1,216ドル水準で揉み合う展開になったが、欧州タイム入り後はドル安連動で地合いを引き締めた。特に大きな材料は見当たらなかったが、米新規失業保険申請件数が前週比+26.4万件と、市場予測+27.3万件を下回ったことなどが、ドルにネガティブ・金にポジティブと評価された模様。株価は地合を引き締めたが、前日に1,200ドルの節目をブレイクしたことも市場心理の改善を促しており、2月17日以来の高値を更新している。
ドルインデックスは4月13日の99.99ポイントをピークに、足元では93.39ポイントまで低下している。これは1月22日以来の低水準だが、その当時の金価格は1,300.70ドルである。現在との値幅である約75ドルが利上げ接近を織り込む動きと評価できるが、ドルの下落局面では、当然にドル建て金価格に対しては追い風が吹くことになる。
これで本格的なドル相場安・金相場高のトレンドに発展するとは考えていないが、改めてドル相場高・金相場安のトレンドに回帰するためには、良好な経済統計の蓄積が要求される状況に変化はない。15日には5月ニューヨーク連銀製造業指数、4月鉱工業生産、5月ミシガン大消費者マインド指数などの発表が控えているが、5月20日引け後に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(4月28~29日開催分)までは、指標内容に一喜一憂する不安定な相場展開が続き易い。