地域情報発信ライターのうみのとなりです。

横須賀市内の小学校の児童が描いたイラストが地元企業のパッケージに起用されました。

先日の店頭販売の様子を取材してきましたのでご紹介します。

小学校と地元企業とのコラボ

横須賀市佐野にある森定商店は創業1944年のコンニャク、トコロテンの専門店です。

今回、横須賀市立池上小学校の社会科「工場の仕事」で教育支援を行いました。

3年生の児童たちは、社会科「工場の仕事」の単元で、こんにゃく製造工場や働く人の思いや工夫を学んだ後、商品の魅力を伝えるためにパッケージの顔となるイラストをデザインすることになりました。

多くのデザインの中から選考で選ばれた3名のイラストが採用され、新商品たまこんにゃくのパッケージに起用されました。

初めての店頭販売

2023年3月21日（祝・火）にいちごよこすかポートマーケット 内の長井水産にて新商品たまこんにゃくの店頭販売会が行われました。

その際に、イラストが採用された児童3名が店頭に立ち、魅力をアピールすることになりました。

イラストを描いた児童たちが森定商店さんオリジナルのエプロンを着て集合しました。

当日は、会場設営から販売までの一連の流れを体験します。

森定商店さんに挨拶をして、作業の説明を聞いています。

自分のイラストの商品を箱の中から取り出し、平台に陳列しています。

イラストがお客様に見えるように正面に向けて、丁寧に置いていきます。

陳列後には、再度、打ち合わせをしています。

一生懸命に説明を聞き、分からないところは質問するなど積極的な姿勢が見られました。

開始時刻になりました。

当日は飲食コーナー付近には多くのお客様で混雑していましたが、長井水産の売場付近はまばらの状態です。

児童たちは緊張した面持ちで、お客様を待っています。

打ち合わせでは「いらっしゃいませ」という声がけをすることになっていますが、緊張して声は小さく、お客様には届かない様子です。

児童たちが立っていることに気づいた一人の男性が売場に立ち寄りました。

商品や味などを尋ねると、「こんにゃくです。これは醤油味。」「にんにく醤油味。」「昆布味。」とそれぞれが自分がデザインした商品の特徴を伝えています。

お客様は3種類の味を購入して下さいました。

しっかりとお客様の目を見て、答えている3人の姿に「えらい！頑張れ！」と心の中で声援を送りつつ、見守ります。

店頭に立ち、10分くらい経過すると、食事を終えたお客様がどんどん売場に流れてきました。

「いらっしゃいませ」という声がけの声も少しずつ大きくなっています。

「何をやっているんだろう」と遠巻きで見ていたお客様も、近くに寄って手に取り始めています。

「へぇー、串に刺さっているのね。」と商品に興味を示しているお客様にたまこんにゃくの実物を見せながら商品の説明をします。

次々にお客様が立ち寄り、商品を購入してくれたため、数が少なくなってきました。

率先して下の箱から補充しています。

綺麗に並べて、イラストが見える部分が正面に向いていることを確認していますね。

「どう？慣れた？」と聞いてみると、「全然、慣れない。」とはにかむ笑顔が可愛いです。

補充後には、再度、お客様に声がけをしています。

様々なお客様が立ち寄り、商品やパッケージのイラストを見ています。

買い物に来ていたアメリカ人の女性が興味津々で見ており、撮影もしていました。

「 Konnyaku !?（コンニャク!?） Wow !」と串に刺さった商品を見て感激しています。

中央の児童が全ての味を説明して対応していました。

友人にもプレゼントしたいと、各4個ずつ購入されました。

購入されたアメリカ人のご家族にお話を伺うと「子どもたちが立っているので、何かイベントをやっているのかと思った。説明してくれたので良かった。」と嬉しそうに仰っていました。

店頭販売から約30分が過ぎました。その後も、お客様が絶えません。

当初、「慣れない」と言っていた児童の顔にも少しずつ笑顔が見えてきました。他の2人も表情が和らぎ、落ち着いた様子でお客様対応をしています。

皆さんのイラスト

新発売たまこんにゃくは味付けした丸いコンニャクが串に刺してあり、手軽に食べやすくしている商品です。

児童のイラストをご紹介します。

「みんなに美味しく食べてほしい」という思いをカラフルに描いています。

森定商店のキャラクター「モーリーくん」と玉こんにゃくも登場しています。流れ星に乗って玉こんにゃくが舞い降りてくる様子がファンタジーに溢れて楽しいですね。

商品説明として大切な「新発売たまこんにゃくしょうゆ味」「森定」「3本入」「おやつにもおつまみにも」というキーワードが書かれています。

「おいしそうに食べる人　みんなに食べてもらいたい」という思いが詰まった作品です。

大きな口を開けて食べる姿はインパクトがありますね。こんな感じで食べてみたくなりますね。

串に刺さっているため、「手軽に食べられる」という商品特徴をきちんと押さえています。

「みんなにもりもり食べてほしい　お客さんに”おいしい”と言ってもらいたい」という思いを込めて描いた作品です。

久里浜産昆布を使用している点や「もちもち・ぷるぷる」の食感をアピールしています。たまこんにゃくのツヤ感もイラストで表現しています。おいしそうですね。

地元食材を使った、もちぷる食感のたまこんにゃくを食べてみたいと感じる作品ですね。

地元企業とのコラボを通じて

横須賀市立池上小学校と森定商店のコラボ企画では、「多くの人に知ってもらえるか」という問題の解決に対して児童たちが主体性を持って創造的に取り組んできました。

イラストや店頭販売で自分の言葉で表現し、発信しました。まさに『実践的な学びの場』ですね。

日常では家庭や学校・部活が主となる児童にとって、初めての店頭販売や幅広い年代の多くのお客様との触れ合いは緊張の連続だったと思います。

しかし、店頭販売開始直後と時間が経ったあとでは「声」と「表情」に大きな変化がありました。

その場で何をするべきかを把握して、自発的に行動している姿に胸を打たれました。

児童たちは今回の経験を通じて、普段の生活では得られない「何か」を学ぶことができたように感じます。

地域で見守りたい

児童たちは予定の終了時間を延長して、自分のデザインした商品の魅力を一生懸命に伝えていました。

学校と地域の企業、市民が相互に連携・協力しながら、地域全体で子供の育みや学びを支援する活動を応援したいですね。

期間限定デザインの商品はいちごよこすかポートマーケット内の長井水産で販売しています。

ぜひお手に取ってみて下さいね。

☆取材・記事におきましては横須賀市立池上小学校、森定商店の多くのご協力をいただきました。有難うございました。

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