【京都府長岡京市】楽しくて気さくなクラシックサロンをやってますよ! 今どき女子大生も感動したわあ!
心の芯まで響きそうな迫力のピアノ演奏に合わせて、さらに高らかなテノールの歌声、 これがフルート演奏だとは思えないほど、耳にズシンとド迫力の音感が、まさに三位一体となって室内に響き渡りました。2022年5月27日に、京都府長岡京記念文化会館のカフェ&レストラン poco a pocoで開かれた「第13回やさしいクラシックコンサートサロン」でのことです。この日はサロンを初めて1周年の記念コンサートでした。
長岡京市のセブン商店街で「トリア音楽事務所」を主宰し、このサロンの主催者でもある三井奈美さんは、福井県敦賀市出身で、東京の武蔵野音楽大学を卒業し、マスタークラスを経て、さらにもっと勉強したいとパリへ留学。クレテイユ市、オールネイスボア市の国立音楽学校を卒業します。9年前、長岡京市に来て、現在は、7歳と4歳のママとして頑張りながら、音楽事務所と音楽教室を続けています。
コロナ禍でアーティストの仕事が激減し、同じく大きく影響を受けている飲食店の一つ、長岡京市記念文化会館内にあるpoco a pocoを会場とし、いろいろと助けてくれた地域への恩返しも含めて、三井さんが2021年に始めたのが、ゲストとともに毎月開催する「やさしいクラシックコンサートサロン」でした。
「コーヒーを飲む感覚で生活に密着した音楽、気さくなクラシックを届けたい。」とポピュラーな曲も演奏したり、曲の魅力や奏者の普段の話などのトークも好評です。この日は、ピアノの今田景子さんとテノール歌手、禮場宗一郎(れいばそういちろう)さんをゲストに迎えて、三重奏とトークが繰り広げられました。
Granada tierra soñada por mí、mi cantar se vuelve gitano cuando es para ti、(夢に見る土地、グラナダよ あなたのために歌う時、私の歌は……)から始まるアグスティン・ララの名曲「グラナダ」にあるグラナダは、スペインの街。当時、スペイン副王領だったメキシコで生まれ育ったララが、一度も訪れることなく、夢に憧れる土地グラナダを描いた作品です。
グラナダの街の魅力と、混血の女性の美しさを高らかに歌い上げた情熱的な歌詞、さらには、「この曲は、本国スペインでも評判となり、ララは、当時のフランコ政権からグラナダに豪邸を下賜された逸話も残っている」のだそうです。他にも曲紹介や、元ラガーマンで、バイオリン奏者だった禮場さんが東京芸術大学を卒業後、オペラ歌手になったエピソードなどの演者紹介が面白い。
地元長岡京市で生まれ育ち、25年に亘ってピアノ教室を主宰してきた今田さんは、3歳のときに祖父にプレゼントされたアップライトピアノがきっかけでピアノを習い始めました。「当時の恩師はほんとに厳しい指導だった」と言います。
会場は満席となり、参加者は、窓から新緑が爽やかな八条ヶ池の景観を楽しみながら、ランチタイムで美味しいビーフカレーとホカッチャを満喫した後、素敵な演奏を聴いてみな一様に満足したようです。市内の大学4回生の大原実希さんは、「知ってる曲もあって、クラッシックコンサートを気軽に楽しく聴くことができ満足しています」と感想を残しています。
今後も定期的に開催されるようですので、気軽に足を運んでみてください!
poco a poco 長岡京市天神4-1-1 京都府長岡京記念文化会館 内 2F 075-956-1080