4点差で明暗を分けた"プレイオフ前哨戦"
現地時間3月16日、オハイオ州クリーブランドに建てられたロケット・モーゲージ・フィールドハウスは、1万9432人の観衆で埋まっていた。文字通りのソールドアウトである。
東地区6位のクリーブランド・キャバリアーズのホームに、 同3位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズが乗り込んでいた。現状のままなら、両チームはプレイオフのファーストラウンドで雌雄を決することとなる。
地元ファンとしては、プレイオフ前哨戦で是が非でもシクサーズを叩いておきたいところ。またプレイオフとなれば、チケットの入手が困難となることから、必死で会場に駆け付けたファンも少なくなかったであろう。
ホームの大声援に後押しされたキャバリアーズは、22歳の若き司令塔、ダリアス・ガーランドを中心に終始アグレッシブなプレーを見せる。
37分35秒プレーしたガーランドがチーム最高の22得点、シューティングガードの21歳、アイザック・オコロが17得点、セカンドユニットも含めて6名が2桁ゴールでトータル114得点した。
キャバリアーズの戦い振りは決して悪くなく、明るい未来を感じさせた。しかし、シクサーズの力強さが、それを凌駕する。身長213センチのエース、ジョエル・エンビードは、34分31秒コートに立ち35得点17リバウンド。ズシリとした存在感でキャバリアーズに立ちはだかった。
また42分7秒と、両チームを通じて最長の出場時間を与えられたジェームズ・ハーデンも、21得点11アシストと、早くもシクサーズにフィットしたことを示した。
結局、118-114でシクサーズが勝利した。試合後、エンビードは語った。
「我々は勝たねばならなかった。それが出来ていい気分だよ。でも、誰一人として満足はしちゃいない。今夜と同じように戦い続けねばならない」
経験豊富なハーデンの加入により、シクサーズはプレイオフを控えてパワーアップしたと言えるだろう。
試合終了5分19秒前に101-100でリードしていたキャバリアーズも、この黒星から学んだことは多い筈だ。若いチームなだけに、大化けする可能性も秘めている。
4月16日からスタートするプレイオフ。順位変動は大いにあり得るが、このまま進んだ場合、最も見応えのあるカードとなりそうなのが、シクサーズvs.キャバリアーズだ。