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悪童ネリを超えろ! 米国デビューを白星で飾った世界スーパーバンタム級6位

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(C)Stephanie Trapp/SHOWTIME

 24勝(13KO)1分けでWBA6位にランクされるメキシカン、ケビン・ゴンザレス(24)が米国デビューを果たした。対戦相手は19勝(12KO)2敗のプエルトリカン、エマニュエル・リベラ(32)。

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 8歳の年齢差か、ゴンザレスの動きには躍動感があった。技術もパワーもメキシカンに分があった。

 ゴンザレスのハードパンチとコンビネーションを浴びたリベラは、2回に鼻から出血し、翌ラウンドに唇を切り、7回にも左目の上を切った。ゴンザレスは自身も右瞼から血を流しながら、98-92、97-93、96-94で勝利した。

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 試合後、ゴンザレスは言った。

 「リベラはクオリティーの高い選手。メキシカンvs.プエルトリカンの戦いは、ファンを喜ばせたんじゃないかな。すぐにでも、世界タイトルに挑戦したい」

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 現在、スーパーバンタム級は、WBA/IBFチャンピオンがウズベキスタンのムロジョン・アフマダリエフ。そしてWBC/WBO王者がスティーブン・フルトンと、共に2つのベルトを巻く。

 ゴンザレスがターゲットとするのは、WBA王者だろうが、交渉がすんなりまとまるようには思えない。

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 スーパーバンタム級のメキシカンといえば、ゴンザレスの上位に、あのルイス・ネリがいる。ネリはWBAではランク外だが、WBC、IBF、WBOでそれぞれ3位だ。ゴンザレスはこのクラスでメキシカン最強となってから、世界挑戦という流れにはならないだろうか。

 マイケル・カルバハルvs.ウンベルト・ゴンザレス、フリオ・セサール・チャベスvs.ミゲール・アンヘル・ゴンザレス、オスカー・デラホーヤvs.フェルナンド・バルガス等、メキシコ系の同胞対決はボクシングファンを熱狂させる。

 同じメキシカンによって悪童ネリ退治がなされたとしたら、日本のファンも溜飲が下がるというものだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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