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夫に毎月の家計管理に口出しされてイラッとすることある?その心理とうまく付き合う方法とは

保育士ごんちゃん保育士/チャイルドカウンセラー

こんにちは!保育士ごんちゃんです。

「無理しない育児」をモットーに、保育士として地域の子育て支援事業に従事しながら、オンラインでも育児に関する情報発信をしています。

そして私も現役の子育て世代で、3人姉弟の育児に日々奮闘しています。

今回はおたよりフォームにいただいたご相談にお答えしたいと思います!

<ペンネーム/シャチさんより>

現在おこづかい程度の在宅ワークをしながら主婦をしているものです。

突然ですがご相談させてください。 夫は実家が比較的裕福だったこともあり、いい意味でも悪い意味でもお金に執着がなく家計管理はすべて私がしています。

私がおこづかい程度しか稼げていないことにも原因がありますが、毎月お金のわりふりをしている時に「この口座にも少し入れておいた方がいいんじゃない?」や「貯金大丈夫?」と聞かれるとイラッとしてしまいます。

何の気なしに言っている言葉だと分かってはいるのですが、「じゃあもっと稼いできてよ」と思ってしまう自分も嫌だし、かと言ってこれを言って「じゃあ子どもを預けてフルタイムで働けば?」とまた言われるのが嫌で話し合いをする気になれません。

自分に収入がないことに引け目を感じているので「私は家事も育児も仕事もしてる!」と胸を張って言えないし、話し合いをせず自分の考えを変えていける自信もないのです。

怒りの背景にある「大切にしたいもの」に気づく

家計に関する悩みは、多くの子育て世代にとって敏感で繊細なテーマですよね。今回のご相談から、お金をめぐる夫婦のコミュニケーションに、ちょっとした感情のズレがあるのではないかと思いました。

イライラする感情の背景には、大切にしたいものが尊重されていないという思いがあるかもしれません。

夫婦それぞれのお金に対する感覚や価値観は、実は同じではないことがよくあるんですよね。「お金を大切にしたい」という気持ちがあるのに、パートナーがそれを理解してくれていないと感じると、自然とフラストレーションが高まってしまいます。

そんな時は、まず自分の内側の気持ちに耳を傾けてみることをおすすめします。

「今、私が本当に大切にしたいものは何だろう」と自分に問いかけてみると、感情の奥にある本当の願いや不安が見えてくることがあります。

夫婦間のすれ違いはコミュニケーション不足から生まれることが多いので、お互いの感覚の違いを否定するのではなく、理解し合おうとする姿勢が大切だと思っています。

お金の使い方や考え方についても、できるだけ感情的にならずに対話する時間を持つことが大切なので、そのためにもイライラしてしまったらまずは「自分が大切にしていること」に目を向けて落ち着けるといいですよね。

人間は理解されたい生き物である

今回のように、家族のために一生懸命していることであなたの気持ちを「ないがしろにされている」と感じることは、本当に辛いと思います。

夫婦間のすれ違いは、単なるお金の問題だけではなく、お互いを理解し合いたいという根本的な人間の欲求から生まれることがあります。「私の努力をわかってほしい」「私の気持ちを理解してほしい」という思いが、イライラの正体かもしれません。

例えば、夫から「フルタイムで働けば?」と言われると、あなたの今の努力を全く理解してもらえていないように感じることがあると思います。こんな風に言われたらむしろコミュニケーションを取りづらくなりますし、お互いが心を閉ざしてし舞う可能性もあります。

大切なのは、いきなり完璧な理解を求めるのではなく、小さな歩み寄りから始めることです。まずは自分の気持ちを整理し、冷静に伝える準備をすることが重要です。

夫婦の感覚が100%一致することは難しいかもしれませんが、お互いの違いを認め合い、尊重し合う姿勢が大切です。ただ…これが簡単ではないんですよね!

ですが少しずつ、自分の気持ちに正直に、優しく夫とコミュニケーションを取ることで、きっと建設的な話し合いができるようになると思います。

不完全さを許せるようになると自分がラクになる

私も昔は、夫に対して理想を押し付け「こうあるべき」という高い基準を設けていました。でも、そうやって相手を変えようとすればするほど、むしろ関係性は悪化し、家庭の空気も重くなっていってしまっていました。

でも大切なのは、まず自分自身が変わることです。そして相手に同じことを求めるのではなく、自分の態度や受け止め方から変化を始めることで、相手に求めることが減って自分がラクになりました。

夫婦は完璧を求め合うと苦しくなるので、互いの不完全さを受け入れ合えると理想だなと思います。

時にイラッとすることはあると思いますが、許し合い支え合うような関係性を大切にしていきたいですね。

無理なく続くパートナーシップのために

夫婦関係の本質は、完璧を求めるのではなく、お互いの不完全さを受け入れ、共に成長していくことにあると思っています。いつも上手くいくわけではないけど、私もうまくいったりいかなかったりと全体的に関係性が改善されてきたように思います。

最初のステップとしては、些細な不満や欲求不満を全て指摘するのではなく、時には「見逃す」練習をすることが大切でした。これは決して諦めるということではなく、自分の我慢が増えすぎないようにするための選択肢のひとつです。

ただし自分の気持ちを完全に押し殺すのではなく、上手くバランスを保つことに注意が必要で、根本的に改善が必要な問題については、タイミングを見計らって建設的に話し合いをすることも重要です。

また見逃すときは自分一人で抱え込まないようにするためにも、相談したり吐き出すことが大切です。身近な人や信頼できる人、時には心療内科のような専門家のサポートを受けることも私にとっては重要でした。

私も人間、相手も人間なので、完璧を目指すのではなくお互いの不完全さを尊重し、共に歩んでいけるといいですね。

理想のパートナーシップは人それぞれに価値観が違うので、自分の考えを一番大切にしながら模索していってほしいのは大前提としてありますが、今回の話が何かのヒントになっていたら嬉しいです。

<SNSでも子育てに関する情報発信をしています>
Instagram ー 子育ての体験談や保育に役立つ情報などをイラストを交えて投稿中! 
Voicy   ー 「無理しない育児」をテーマに子育てのことを音声配信中!

今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう!

保育士/チャイルドカウンセラー

国立大学で子どもの自立支援について研究中の子育て支援保育士。九州大学教育学部卒。2019年2月に女の子、2021年11月、2023年10月に男の子を出産した3児の母。HSP(Highly Sensitive Person)の気質を持ち、人生で2度のうつ病を経験。現在はがんばりすぎるのをやめて「無理せず自分らしく」がモットー。育児のお役立ち情報やライフハック、子どもと楽しく過ごすための遊び心などを発信。

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