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ロープロファイルキーボードとは?通常のメカニカルキーボードとの違い

ばんかWebディレクター/ITツールエバンジェリスト

キーボードの種類の解説

ロープロファイルキーボードは、「メカニカルキーボード」の一種になります。したがって、まずはキーボードの種類と概要についてご説明します。

キーボードにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があります。主要なキーボードの種類を以下の通りです。

なお、各キーボードの仕組みについては以下の動画が非常に理解しやすいので、合わせて参考にしてみてください。

■ メンブレン式

メンブレン式キーボードは、薄いプラスチックのメンブレンシートがキーをサポートしている構造です。

キーを押すと、メンブレンシートが下の回路板に触れ、キー入力が登録されます。

このタイプは比較的安価に製造できるため、一般的に広く普及しています。

■ パンタグラフ式

パンタグラフ式キーボードは、キーの下に「X」字型の構造を持っています。

これにより、キーの動きが安定。打鍵感が向上し、コンパクトなデザインが可能になります。

ノートパソコンに広く使用されているのが、このタイプのキーボードになります。

■ メカニカル式

メカニカルキーボードは、各キーが独立したスイッチを持っています。

これにより高い耐久性と応答性を実現し、打鍵時の感触が非常に評価されています。 また、各種パーツを変更したり、パーツを組み合わせて自作したりと、カスタマイズ性の高さも特徴です。

ゲーミングやプログラミングなど、正確な入力が求められる用途で人気です。

■ 静電容量無接点方式

静電容量無接点方式のキーボードは、キーと回路板の間に物理的な接触を必要とせず、静電容量の変化を利用してキー入力を検出します。 非常に静かで、滑らかな打鍵感が特徴です。

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メカニカルキーボードとは

それでは次に、ロープロファイルキーボードが属しているメカニカルキーボードについて、すこし詳細に説明します。

■ 概要

メカニカルキーボードは、各キーに独立した機械式スイッチが装備されているキーボードです。これにより、キーごとに明確な「クリック感」を得られ、高速なタイピングや長時間の使用に適しています。

■ 仕組みの解説

メンブレン式やパンタグラフ式は、キーボードの内部に1枚のシートが入っており、それが触れることでタイプされたと認識されます。量産が容易で、安価に設計できるのが特徴です。

一方のメカニカルキーボードはひとつひとつが個別のスイッチで構成されます。スイッチを交換できるので、メンテナンス次第で長く使用できますが、コストがかかるため高価になります。

キーを入力したときの感触は、キースイッチによって大きく特徴が異なります。 キースイッチは種類や特性に応じて色でわけられています。たとえば人気ブランドである「CHERRY社」のMXスイッチの特性は、以下のページにわかりやすく解説が掲載されています。

CHERRY MXスイッチとは | ダイヤテック株式会社 ( https://www.diatec.co.jp/products/CHERRY/ )
CHERRY MXスイッチとは | ダイヤテック株式会社 ( https://www.diatec.co.jp/products/CHERRY/ )

■ 特徴とメリット

メカニカルキーボードは、耐久性が高く、カスタマイズ性が豊かです。 また、打鍵感が優れており、長時間の使用でも疲れにくいです。

反応速度が速いため、ゲームやプログラミングなどの要求の高い環境で利用されることが多いです。

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ロープロファイルキーボードとは

ロープロファイルキーボードは、通常のメカニカルキーボードよりもキーの高さが低く設計されているものを指します。

スリムでスタイリッシュな外観が特徴で、持ち運びやすさを重視したデザインです。

ロープロファイルキーボードは、キーの高さが低く、キーストロークが短いため、より速い入力が可能です。 また、薄型であるため、スペースを取らず、デスク周りがスッキリします。

■ 薄型になっているの構造上の違い

高さが低く設計されている主な理由は、キースイッチの構造と、キーキャップの形状が異なるためです。

・スイッチの設計

ロープロファイルキーボードで使用されるスイッチは、従来のメカニカルキーボードに比べて物理的な高さが低く設計されています。

これには、スプリングの長さを短くしたり、スイッチの全体的なプロファイルを低く抑えることによって、より薄型のキーボードを実現しています。

・キーキャップの高さ

ロープロファイルキーボードのキーキャップは、一般的なメカニカルキーボードよりも薄く、低く作られています。

これにより、全体的なキーボードの高さを抑えつつ、快適なタイピング体験を提供します。

■ 通常のメカニカルキーボードとの共通点

・メカニカルスイッチの使用

両者ともにメカニカルスイッチを採用しており、このスイッチがキーボードの反応性と耐久性を高めています。

ただし、使用しているスイッチはロープロファイル用のものになりますので、互換性はありません(一部を除いて)。 またロープロファイル用のスイッチはまだ種類も少なく、選択肢も限られる点に注意です。

・カスタマイズ性

ロープロファイルと通常のメカニカルキーボードは、キーキャップの交換や、多くの場合、RGBライティングなどのカスタマイズオプションが可能です。

・高い耐久性

メカニカルスイッチは耐久性が高いため、どちらのタイプのキーボードも長期間にわたって安定したパフォーマンスを提供します。

・タイピングのフィードバック

クリック感やタクタイル感(触覚的なフィードバック)を提供する点も共通しており、タイピング体験を向上させます。

■ 通常のメカニカルキーボードとの相違点

・キーとスイッチの高さ

ロープロファイルキーボードは、通常のメカニカルキーボードよりも全体的に薄く、キーの高さが低いです。

そのためパーツに互換性はありません。ロープロファイルのパーツはロープロファイル用のものを使用します。

・キーストロークの長さ

ロープロファイルキーボードは、キーストロークが短く設計されているため、タイピング時の動作が小さく、速い反応が可能です。

一方、通常のメカニカルキーボードはより深いキーストロークを提供します。

・ポータビリティ

ロープロファイルキーボードの薄型デザインは、持ち運びやすさを重視しているため、外出先やモバイルオフィスでの使用に適しています。

一方、通常のメカニカルキーボードは比較的重く、大きいことが多いです。

・打鍵感

ロープロファイルキーボードは薄型になるため、通常のメカニカルキーボードと打鍵感が異なります。

通常のメカニカルキーボードは、より深く、確実な「クリック感」や「タクタイル感」を得られます。

Webディレクター/ITツールエバンジェリスト

月間50万PVを達成する「あなたのスイッチを押すブログ」の中の人。Webディレクターとしてサラリーマンをやりつつ、個人でブログや執筆活動をするパラレルキャリアを実施中。iPhone・Mac・Webツールやアプリの活用方法を提案する「ITツールエバンジェリスト」です。

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