Yahoo!ニュース

【東京都台東区】ロースタリーカフェ「Coffee Wrights 蔵前」で味わう厳選のコーヒーと癒し

デヤブロウ街歩きWebライター(東京都台東区)

 今回は「Coffee Wrights(コーヒーライツ)蔵前」を紹介します。新興カフェが多い蔵前地域の中でも、とりわけ強くお勧めできるお店のひとつ。木の温かみに包まれた明るく小さなカフェ内で、産地から焙煎にまで凝ったコーヒーをゆったり味わいながら、心を落ち着けられる場所です。

◆お店&お客さん&コーヒー豆生産地で「コーヒーをつくる」場所

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 「Coffee Wrights 蔵前」は台東区立精華公園と近い路地裏にあります。オープンは2017年11月。1階はコーヒー豆のロースタリー(焙煎所)になっており、2階がイートインカフェとして利用できます。その佇まいは物静かながら、コーヒー自体の品質と、「コーヒーを選んで飲む」という体験の両方に凝ったお店づくりをしています。

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 「Coffee Wrights」では、お店の方々ご自身で味を確かめ、「美味しい!」と感じたコーヒー生豆を厳選して買い付け、焙煎・抽出まで行っています。素材本来の味が反映されやすい浅煎りコーヒーをメインにしており、普段からお茶のように気軽に飲んでもらえる一杯を目指しているそうです。

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 また、「Coffee Wrights」とは「コーヒーをつくる人」という意味。この言葉はお店のスタッフさん達だけでなく、コーヒー農園で働く方々や、コーヒーの味を楽しんで行かれるお客さんのことまでを包括しているとのことです。

 お店からお客さんに産地別のコーヒーの提案をしたり、逆にお客さんがコーヒーの嗜み方をお店の方に相談したり…。お店とお客さんとで、一緒にコーヒーという文化・ライフスタイルを形作っていこうという姿勢が、店名に込められているようにも感じられます。

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 そうした姿勢はお店の方々の所作にも表れており、接客や細かい気配りに、「Coffee Wrights」がお客さんとの触れ合いをとても大事にしていることが伝わってきます。

 私自身もお店を利用するのはまだ2回目ながら、お店の方から「以前、ここに来られた方ですよね?」とお声掛け頂き、ビックリするとともに「お客さん一人ひとり、とても細かく見てるんだなあ」と感激いたしました。

◆焙煎機器が光るロースタリーの上に、シンプルな内装のカフェスペース

 店内は入ってすぐレジカウンターがあり、そこで注文を済ませてから、レジの横を通って2階のイートインカフェへと上がる形です。内装やインテリアはシンプルながら、ロースタリーらしいこだわりが随所に光ります。

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 カウンター奥に見えるロースターはなかなかの存在感。1960年代に製造されたドイツ・PROBAT(プロバット)社製のヴィンテージ焙煎機で、コーヒーの味に甘みや深みが加わりやすいそうです。注文後に2階へ上がる時は、機械をさらに間近で見ることもできますよ。

 メニューはコーヒー以外にスイーツ系が数種類と、食事よりもカフェ利用に特化したラインナップ。

 カウンター上にはコーヒー豆を入れたお洒落なシャーレが。コーヒー農園の方々も「コーヒーをつくる人」であるという理念が、こうした所にも表れているようです。味の配分を見比べつつ、その日の気分に合ったコーヒーを探す楽しみもあります。

 コーヒー豆や焼き菓子の販売も行っているため、お店の味を自宅でも楽しめるのが魅力です。ちょっとしたお土産にもピッタリ。

 階段を上がった2階部分は2人用テーブルが7つほどと、小さなスペース。壁面から天井まで木の板が張られたシンプルな内装で、良い意味で昔ながらの倉庫のような素朴さと温もりを漂わせています。

 窓も広く、蔵前の路地裏を見下ろしながら、ゆったりとした時間を楽しむことができます。

◆深い造詣の光るコーヒーとスイーツ両方ともオススメ

 2階の座席で休憩しつつ待っていると、お店の方がコーヒーと焼き菓子を運んできてくれました。

 「Coffee Wrights 蔵前」のハンドドリップコーヒー(600円〜)は豆の種類によって味と値段が変わります。今回はエチオピアのディムツナチュラル(600円)にしました。

 果実のような酸味・甘味が際立っていて、爽やかで真夏にぴったりの味。カップは断熱式のダブルウォールになっていて、コーヒーが冷めにくく、デザイン性と利便性が両立していて好印象です。

 コーヒーの味を紹介するカードも付いてきます。こういった小物があると、「他のコーヒーはどんな風味かな?」と確かめるべく、何度も通いたくなりますね。そうするうちに「私のお気に入りはコレ」と、自分の好みが明らかになってくるかも知れません。

 スイーツとしてチョイスしたエンガディナー(550円)は、京都で焼き菓子を製造しているSmall foodというお店のもの。

 サブレのような生地と甘いペースト、クルミのコクが良い配分で、コーヒーの旨味を一層引き立ててくれます。スイーツ類は他に、墨田区本所の「Marked(マークト)1号店」から仕入れているそうです。

※Coffee Wrights 様より写真提供
※Coffee Wrights 様より写真提供

 「Coffee Wrights 蔵前」は小さいながらもコーヒーの味にこだわり抜いており、カフェスペース自体もコンパクトな隠れ家のような雰囲気。何度も通いたくなるような居心地の良いお店です。

 また、「Coffee Wrights」ではコーヒーや関連商品のオンラインショップのほか、パーティー等でのケータリング、コーヒーを楽しむワークショップ、飲食店向けのコーヒー豆の卸販売、イベント出店などコーヒーに関わる多角的な事業・活動をされています。「コーヒーをつくる人」が、このお店を起点としてどれだけ増えていくか、楽しみになりますね。

Coffee Wrights 蔵前(コーヒーライツ くらまえ)/Rettyページ
【住所】
東京都台東区蔵前4-20-2
【最寄駅】
都営浅草線・蔵前駅から徒歩4分
【営業時間】
水〜金:11:00〜16:00
土日:10:00〜17:30
【休業日】
月曜日・火曜日(祝日の場合は営業)
【電話番号】
03-3863-3320
【ジャンル】
カフェ・コーヒー専門店
【PayPay決済】

【リンク】
公式サイト
Instagram

街歩きWebライター(東京都台東区)

カフェ・居酒屋探し、博物館・美術館見学、銭湯巡りや寺社探訪など、都心部の街歩きが大好き!特に都内で暮らし始めた頃に住んでいた浅草近辺、博物館・美術館が沢山ある上野界隈など、台東区内を月に2~3回は散策しています。東京23区でも面積最小ながら、歴史と見所が詰まった台東区の魅力を積極的に発掘・発信していきます!

デヤブロウの最近の記事