Yahoo!ニュース

【古いバイク部品の修理記録】ぽっきり折れたウィンカーを「なんちゃって鉄骨構造」で直してみた。

DIY道楽のテツ元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

古いバイクの「純正パーツ」は廃番やプレミア価格で入手困難なことが多いもの。今回は「ぽっきり折れたウィンカー」を直してみます。目指すは「なんちゃって鉄骨構造」!強引な補修方法ですが、意外な仕上がりになったので見てください♪

・古いバイクのレストアで一番困るのは「廃番部品の破損」

古いバイクをレストアしていて、「もう手に入らない部品が壊れた」というシチュエーション。純正パーツは廃番、オークションでも高価になります。

DT50(初期型)のレストアをしているのですが、外したウィンカーがビニールテープで巻かれていて、曲がってるな?と思ったら、劣化したビニールテープの下にはぽっきり折れたウィンカーが隠れていました。

DT50のウィンカーは長めに飛び出ていて、砂利道で転倒すると折れやすい仕様のようです。それにしても見事な折れっぷりですな。勢いよくいったのか、躊躇なく真っ二つ。それにしてもビニールテープだけであそこまで補強していた前オーナーもすごいですが。

・見た目よりも「使える」ことを優先して直します。

てことで、このウィンカーを直します。

筆者は幼少期から壊れたものを捨てられないタチでしてね。なんかこう「可哀そう」と思ってしまうんですよね~。今回もこの折れたウインカーそのものを何とか使える状態に直してやりたいのですよ。

本当ならここまでの破損の場合はお金を積んででも純正部品を探すか、より高度な方法を持ってして部品のリメイクをするべきなのでしょうが、そんなお金のかかる方法はやりません。

多少見た目が悪くなろうが、ゴツくなろうが、とにもかくにも「使える」状態を目指すのです!

・まずは分解、そして復活への道を探ります

まずは部品単体になるまで分解してきます。

そして完全に分解したウインカーがこちら。

思ってたより細かく分解することできました。

これが折れた部品。中空ネジが中まで通ってるのかと思いきや金属部分は両端だけで、あとは硬質ゴムでできている構造でした。なるほど、ここで柔軟性を持たせた構造になっているようですが、ある一定以上の衝撃には耐えられずに折れてしまうようですね。

で、ここからが本題。

これをどうやって直すか?ですよね~・・・

・さあ、直してみよう!

繊細かつ大胆に!というとちょっとカッコつけですが、思いついた方法で一気に直してみましょう。

まず用意したのが部品よりも長い全ネジボルト。

そして、靴の修理に使う「黒ゴム接着剤」

これは、接着した後もゴムとしての柔軟性を保ってくれる接着剤でゴム部品の補修などに使える逸品。バイクのレストアに役立つので買っておいて損はないです。

そんなわけで、まず折れた部品にゴム接着剤を塗布しまして、

中に全ネジを通して両端からナットで押さえつけます。

かなりの力で押さえつけることができるので、ぶっちゃけこれだけでもまっすぐな状態での接着補修が可能となります。

普通に走る分にはこれだけでも十分かもしれませんが、やっぱり決定的に強度不足なのでちょっとぶつけただけでまた折れそうなのですよ。

そんなわけで、これも使ってみよう(ここらへんから強引になってきますよ?)

「木ネジ」!!

もうお分かりかもしれませんが、この木ネジを部品の中に通してなんちゃって鉄骨構造にしてしまおうという暴力的な作戦です。

・いくぜ!「なんちゃって鉄骨構造」

部品をバイスで固定して。

電気ドリルを用意しまして。

表面に突き出さないように、角度に気をつけながら下穴を開けます。

今回は2箇所穴を開けましたが、3箇所開けた方がもっと強度は出たかもしれませんね~。

そしてすかさずその下穴に「木ネジ」をねじ込んでいきます。かなり強引ですが、意外と目立たないので愉快、愉快♪

はい、木ネジ補強が入った「なんちゃって鉄骨構造」出来上がりました~!!

・復活したウインカー! どれが補修品かわかりますか?(笑)

さぁさお立合い。

4つ並べたウインカーのうち、どれが補修したウインカーか分かりますでしょうか?

とか言ってみたものの近くで見たらすぐ分かりますよね(笑)

だけどウインカーそのものが太くなったり何かを巻いているわけではないので、ちょっと接着剤を塗った程度にしか外観が変わってないのがミソ。

ましてや鉄筋が入ってるとは思わないでしょう(多分)!

今回は行き当たりばったりの補修となりましたが、筆者が考えていた以上のクオリティになって大満足な結果になりました。

ちなみに、内部に挿入されている木ネジが強度を保持しているので、もし再び曲がったり降りたりしたとしても、曲がった木ネジを抜くことさえできれば、再び復活させることが可能ということですね。

何事もやってみなければわからないもの今回は筆者にとっても大きな学びとなりました。

いや~、やっぱり「修理」って楽しいですね。

この記事が皆様の参考になれば幸いです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました~!

元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

こんにちは!DIY道楽のテツです。 父から「無いものは作る」精神、母からは道楽者の血を受け継いだ47歳二児の父です。 趣味は古いバイクや自転車をレストアして新たな命を吹き込むこと!バイクや自転車(特にママチャリ)、車のレストア、改造、修理、メンテナンスを楽しんでいます。また、何かを育てたり維持管理するのも好きなので、家庭菜園や掃除もやっています。 DIYは金属加工、100ボルト溶接、木工、家のリフォーム、工具の使い方など幅広く取り上げます。高価な工具も良いですが、コスパの高い百均(100円ショップ)の工具の使い勝手もレビューしていきたいと思います。お付き合いのほど、よろしくお願いします!

DIY道楽のテツの最近の記事