新型「ここひえR3」は車中泊の暑さ対策に使えるのか?検証してみた#18
ハイエース車中泊の暑さ対策で、断熱材を入れたりしましたが締め切った状態でいるとやっぱり蒸し暑くなってしまいます。窓を開ければ良いと思い網戸を取り入れましたが、雨の日は使えないという欠点があり悩ましく思っていました。
そんな中、気になる商品を発見。首振り機能が追加された『パーソナルクーラーここひえR3』です。早速購入し試して見る事に。
気化熱現象を利用して冷却
水が蒸発する時に周りの熱を吸収して空気を冷やす現象を利用して冷たい風を出しているので、冷やすのには水が必要です。その為、乾燥しにくい水気を含んだ冷風になります。しかし使う場所によっては湿度が上がってしまう場合があるので、注意してください。
軽量・コンパクト
幅176×高189×奥行き173mm 重量約1,15kgなので、片手で持ち運びが出来るし車内でも置き場に困りません。コンセントはもちろん、USBでも使用できるのが有り難いです。
至近距離でひんやり送風
扇風機と比べると、ひんやりとした冷風が出てきます。ポイントはフィルターをしっかり湿らせて、冷やしておくことです。しかし、直接風に当たらないと涼しく無いので、エアコンのように車内全体を冷やすことは難しいです。
40度近い車内で検証
実際に時間と温度を測りながらチェックしていきたいと思います。下記写真の温度計では下段に記載されているのが車内の温度です。現在36度ですね。(今のところ外気温の方が涼しいです)常温の水を使用しました。
締め切った車内で運転開始した直後は、生暖かい風が出てきました。温度が高すぎてなかなか冷風になりません。5分経過して4度ほど下がりましたが、体感的にはあまり涼しさを感じません。
20分後、さらに2度ほど下がりましたがあまり変化が無いのでドアを開けてみました。
スライドドアの小窓を網戸にしておけば風が入ってきて涼しいのですが、雨の日は車内に吹き込んでくるので開けられません。だから雨の日を想定して濡れる心配が少ないリアのドアを少しだけ開けてみました。
換気をすることで、車内に籠もった熱気がなくなり送風の冷たさをしっかり感じる事ができました。車内の空気ではなく、外気を取り込んだおかげで温度も下がり始めてきました。
試してみた結果、温度が上がりすぎてしまった車内では効果が感じられないということです。効率的に使うのであれば、換気し空気を循環させると良いようです。私たちは以前旦那さんがコツコツ作っていた簡易換気扇と併用してここひえR3を使っていくことにしました。
車内の熱い空気を外に逃すための役割ですが、空気の吸い込みが弱い為旦那さんは納得がいっていない様子でした。「様子を見ながら改良していきたい」と言っています。
まとめ
外気温30度
開始時、車内36度・湿度32%
5分後、車内32度・湿度66%
20分後、車内30度・湿度78% 換気を開始
30分後、車内26度・湿度70%
結果、車内に溜まった熱気を換気しながら至近距離で使用すると効果がある。陽が落ちた夜間は効果が出やすい。
オススメ出来ない方
- エアコンのように素早く車内を冷やしたい人
- 最大風量4は送風音が大きいので、静かに使いたい人
以前使っていたポータブル扇風機とも比較をしてみましたが、それに比べると「冷たい空気」が送風されるため、傍に置いて使うのであれば充分涼しさを感じられます。ですがクーラーではないので、車内全体を冷やしたいのであれば購入してがっかりしてしまうでしょう。
裏技としてフィルターを凍らせて使うとさらに冷たい風が送風されるそうですが、車中泊では現実的とは言えません。とはいえ、バンライフで冷蔵庫を準備している方もいると思うので、ここひえ用にペットボトルに入れた「冷たい水道水」を用意しておくというのはアリだと思います。
また、水を含んだ冷風のため、寝る時に付けっぱなしにしていても乾燥しにくいのは助かりますね。エアコンだと乾燥するので…。そして、首振り機能のおかげで風が一点に集中しないので、体が冷えすぎなくて快適です。湿気が多くなる時期は結露の問題もありますが、その辺りはまた気付いた点があればお伝えしていこうと思います。
用途に応じては使えますし、過度な期待をすると後悔してしまう商品だと思いますので、しっかり自分の用途を考慮した上での購入をオススメします。
KAGARIBI ゆか