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【姫路市】二十数年の時を経て帰ってきたビストロ。より繊細に、より丁寧に、ワインとのマリアージュを追求

千姫文筆家・ライター講座講師・モデル(姫路市)

「ビストロ料理とワインのお店Nicolas(ニコラ)」と聞いて、記憶が呼び覚まされた人もいるでしょう。そう、二十数年前に3年間、二階町で営業していたお店。時を経て昨年12月、姫路駅すぐの場所で慎ましやかにオープンしていたのです。

隠れ家的ビストロは姫路駅すぐの地下

姫路駅前第一ビルの地下2階。隠れ家的な存在です。店主・篠田文寿さんの空白の約20年を尋ねると「関東のフランス料理店で料理長をしたり、食品メーカーで商品開発に携わったりしていた」とのこと。その後、家庭の事情で姫路へ帰郷。ニコラ復活へ。
「待っていました!」「おかえり」という以前の顧客に加え、新たなファンも増えています。

こぢんまりとした店内は9席。カウンターとテーブル席。

週末と祝日のみのランチメニューで一番人気なのは、自家製ミートソースの味わいが光る「粗びきミートソースのラザニア」(1430円)です。前菜、スープ、自家製パン、ドリンク付き。

「ジャンルにこだわらずにワインと合う料理を提供しています」と言う篠田さん。30種類のワインはワインセラーやシェルフに。となると、ランチもいいけれど、ゆっくりじっくりとディナータイムを過ごしたい!

フードもワインも進むマリアージュの妙

ディナーの最初にオーダーする人が多いフードメニューが、生ハム、サラミ、チョリソをはじめとする「前菜の盛り合わせ」。この日はほかに、サーモンと豚肉のリエットのカナッペ2種にキャロットラペ、ポテトサラダ、鶏砂肝のコンフィ。

「前菜の盛り合わせ」(1480円)。写真は各種2切れずつの(大)。(小)もあり
「前菜の盛り合わせ」(1480円)。写真は各種2切れずつの(大)。(小)もあり

赤ワインがどんどん進みます。白ワインでもスパークリングでも、相性はよさそう。

旧ニコラからの人気メニュー「鴨もも肉のコンフィ」も健在。篠田さんが心がけている「工程と味付けを丁寧に」がよく表れている一品です。塩コショウとオリジナルの香辛料で一晩塩漬けにし、低温で4時間煮込んで、仕上げに焼く。

皮はパリッ、中はしっとり。あっさりしているのに、うま味十分。香辛料が深い味わいを引き出し、ソースや付け合わせのポテトまで一体化していて、思わず笑みがこぼれます。

「鴨もも肉のコンフィ」(1800円)
「鴨もも肉のコンフィ」(1800円)

ここまで完成されたコンフィだから、骨周りのお肉も残してはならないとキレイにいただきました。

〆はデザート。千姫、大好物の「クレームブリュレ」です。ココットでの提供じゃないんですよ。「カッコいいから」との理由で、平たい器に入っています。

クレームブリュレ(550円)
クレームブリュレ(550円)

発見しました! 平らなので、パキッとした食感と苦味のあるカラメル部分の面積が多いのです。たまりません。

フランスや国内での修業、他業種への転身など数々の経験を通して、篠田さんが行き着いたのは「気負わず、自然体」の姿勢。新生ニコラで気楽にランチ&ディナーを!

ビストロ料理とワインのお店Nicolas(ニコラ)
住所:兵庫県姫路市駅前町222 姫路駅前第一ビル地下2階
電話番号:079-244-9082
営業時間:金、土、日曜・祝日11:30~15:00(LO14:00)/ 火~日曜17:30~23:00 (LO22:00)
定休日:月曜

文筆家・ライター講座講師・モデル(姫路市)

大好きな姫路のまちを、さらに元気に―。その一心で執筆をしています。千姫自身の率直な感想と取材で得たこぼれ話などを通して「ここに行きたい!」と心が動く場所を紹介していきます。元新聞記者、モデルとしてはファッションショー・ヘアショーに出演。 Yahoo!ニュースエキスパート2023年10月、11月、2024年3月 地域クリエイターMVA受賞

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