日本とは違う韓国の年末年始-「1月1日のみ祝日」のわけ|旧正月(ソルラル)を重視する
2024-25年の年末年始は“9連休”という方も多いのではないでしょうか。
韓国の年末年始は日本とは違った部分が多いです。今回は「韓国のお正月」について、紹介します。
■1日1日のみ祝日
韓国は、いわゆる日本の新年(陽暦の1月1日)ではなく、「旧正月(以下、ソルラル/陰暦での1月1日)」に重きを置きます。旧正(クジョン)とも呼ばれ、「秋夕(チュソク)」とともに2大名節(伝統行事)に挙げられます。
そのため、明後日1月1日は単に1年の始まりといった位置づけとなり、休日となるのは1日1日のみ。12月31日も1月2日もお休みではありません。私も年越しを韓国で過ごした経験がありますが、日本ほど特別感はなかったように思います。
なお、新年のあいさつは交わします。「よいお年をお迎えください」、「明けましておめでとうございます」との意味で「セヘ ポン マニ パドゥセヨ」というので、身近に韓国人がいる方は覚えておくと便利です。
一方、「ソルラル」には、前日と翌日を含む3日間がお休みで、大々的に新年を祝います。
■2025年の「ソルラル」はいつ?
2025年の「ソルラル」当日は1月29日(水)です。なので、2025年1月28日(火)から1月30日(木)までの3連休となります。この期間の韓国旅行は、お店も閉まっていることが多いので、控えたほうがよいでしょう。
■「ソルラル」には何をする?
「ソルラル」には、さまざまな風習があります。神様や先祖を祭る「茶礼(チャレ)」という儀式や「歳拝(セベ)」と呼ばれるあいさつ、「ソルビム」といった新しい服や靴、靴下などの着用、日本のお年玉にあたる「セベットン」、ユンノリなどの「正月遊び」などです。
そして、「ソルラル」に食べる代表的な料理といえば、トックク(うるち米で作った餅と野菜などを煮たスープ)です。白い餅は、昨年の悪いことを忘れて、新年を迎えるという意味を持ち、小判のように半円形に切られた餅は、裕福で健康な1年になるという願いが込められています。
近年は国内・海外旅行をする人が増えていますが、伝統的には日本と同じように故郷に帰省して家族や親戚と過ごす人も多いようです。
ちなみに、私は日本在住の日本人ですので、家族とともにおせち料理やお雑煮などを食べて、のんびりと過ごします。
皆さま、よいお年をお迎えください。
セヘ ポン マニ パドゥセヨ~!
“韓国歴” 30年以上の翻訳者兼ライターです。
長年の翻訳・取材経験などを生かし、さまざまな視点から韓国の記事を執筆中!
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