「ナイキ」から「PGAツアー初のストリートファッション」へ!?デイの契約チェンジが示すコト #ゴルフ
メジャー1勝を含む通算13勝を誇るジェイソン・デイが「PGAツアー初のストリートファッション契約選手になった」として、米ゴルフ界を沸かせている。
デイはオーストラリア出身の36歳。2015年の全米プロを制したデイは、これまで7年間、ナイキの看板選手の1人として人気を集めてきた。だが、2024年の初戦となるザ・セントリーの試合会場、ハワイのカパルアCCにやってきたデイは、見慣れないウエアに身を包み、周囲を大いに驚かせた。
ナイキとの契約が2023年で終了したデイは、「マルボン・ゴルフ」というアパレルメーカーと新たに契約を結んだという。
「マルボン・ゴルフ」は、ゴルフ界では聞き慣れない名前だが、米スポーツイラストレイテッドによると、ステファン&エリカ・マルボンという夫妻が2017年に創業したアパレル・メーカーで、ストリートファッションをコンセプトとするデザインが主体だという。
マルボン夫妻はPGAツアー選手と契約を交わしたいと願い、候補者を探していたところ、デイのナイキ契約が2023年で終了することを知り、デイに打診。両者はすぐさま意気投合し、スムーズに契約を交わすことができたそうだ。
ゴルフ界のファッションといえば、「トラディショナル」が決まり文句のようなもので、それは華やかなPGAツアーも例外ではない。
だが、近年は時代の変化や流れに合わせて、ツアー選手のファッションを変化・近代化させる必要性も一部では叫ばれ、実際、ジョガーパンツ姿の選手が増えつつあるといった変化が見られる。
そんな中、人気選手のデイが「PGAツアー初のストリートファッション契約選手」になったことは、ゴルフ・ファッションの変化を加速させるきっかけになるのかもしれない。
そして、デイのアパレル契約が変わったことが大きな注目を集めている理由は、もう1つある。
ナイキは2016年にゴルフ用具事業から手を引き、アパレル&アクセサリーのみに縮小していた。
だが、米ゴルフ界では、ナイキがゴルフ・アパレルからも手を引くのではないかという噂が広がり、昨年末に米ゴルフサイト「ノー・レイイングアップ」が「ナイキは2023年いっぱいでゴルフ界から完全撤退する可能性がある」と報じてからは、ちょっとした騒ぎになっている。
ナイキがゴルフ・アパレルから撤退となれば、タイガー・ウッズをはじめ、ローリー・マキロイ、スコッティ・シェフラーといった選手たちとの契約もなくなることになり、「ウッズのサンデー・レッドシャツはどうなってしまうのか?」と案じる声も上がっている。
そんな状況下、デイのナイキとの契約が更新されることなく他社に変わったことで、「やっぱり?」と頷く向きは多々見られる。
一方で、カパルアにはナイキの契約選手であるトム・キムやトニー・フィナウらが、すでにナイキのウエア姿で登場しており、「2023年で完全撤退」は起こらなかった様子である。
ということで、2024年初戦では、PGAツアー史上、初お目見えのデイのストリート・ファッションを、まずは、お楽しみあれ。