鶏や豚骨といった肉類と、魚介類からとった2種類のスープを合わせた「ダブルスープ」。

かつては目新しいスタイルだったこのスープも、最近のラーメンでは、スタンダードとして定着してきた感がありますね。

今回は、そんなダブルスープの中でも、斬新な一杯を提供する「らーめん鞍」さんをご紹介！

お店があるのは、名古屋市営地下鉄・今池駅の2番出口から出てすぐの場所。こじんまりとしたお店ですが、外観にインパクトがあります。

大きく掲げられた「鯛出汁」と「伊勢海老」の文字に、思わず立ち止まってしまう方も多いのではないでしょうか？

名古屋には柳橋中央市場があり、市内でも新鮮な魚介を仕入れることができます。これらのメニューは、そんな立地と店主のこだわりが詰まってできた一杯です。

中でも看板メニューが「鯛白湯（税込830円）」。鯛出汁と鶏白湯を合わせた珍しいダブルスープです。着丼と同時に、鯛の香りが漂ってきて、食べる前から期待を高めてくれます。

スープから啜ると、まず感じるのはまったりとした鶏の濃厚感。そこから少し遅れて、鯛の旨味とコクがじわりと伝わってきます。

雑味が全くなく、鶏白湯から鯛へ一本の線でつながっている印象です。まるで鯛×鶏白湯というスープのジャンルが当たり前に存在するかのように、両者が調和していました。

知多半島・丸又商店さんのたまり醤油を使ったかえしも、旨味の下味を支え、程よい塩加減でまとめてくれています。ダブルスープの良いサポート役を担っていますね。

低加水の麺は、コシがしっかりしており、歯切れのよい食感。スープにほどよく絡む麺なので、スープの旨味を感じながらも、小麦の風味をダイレクトに感じられます。

トッピングは、豚肩ロースと鶏むね肉のチャーシューが一枚ずつと、半熟煮卵、三つ葉や玉ねぎ、海苔、そしてスライスレモンとなっています。中でも鯛の旨味に三つ葉のアクセントが抜群！後半はレモンで味変すると、さっぱり清涼感のある味わいに変わります。

2種類のチャーシューとスープのマッチングも面白いですよ。最後の一滴までスープを飲み干し、大満足な一杯をいただくことができました！ちなみに冒頭で触れた伊勢海老つけ麺は、まだ完成したばかりの新メニュー。

ということで「らーめん鞍」さん、まだまだ進化に目が離せない名店です。ぜひ一度立ち寄って、個性的な一杯を味わってみてください。