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2021年の新成人は124万人・前年比で2万人増

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 成人の日の華やかさはいつも通り。(写真:Paylessimages/イメージマート)

・2021年1月1日時点で丑(うし)年生まれの人口は1066万人、新成人の人口は124万人。新成人の数は前年2020年と比べて2万人の増。

・新成人の総人口比は0.99%。

・新成人の数はおおよそ減少中。

新成人は124万人、前年と比較して2万人の増

総務省統計局は2020年12月31日、2021年1月1日現在における「丑(うし)年生まれ」の人口と「新成人」の人口の推計データを発表した。それによると丑(うし)年生まれの人口は1066万人で、新成人の人口は124万人との推計となり、新成人の数は前年2020年と比べると2万人の増加となった。

2021年の新成人(2020年中に成人に達した人、2021年1月1日現在20歳)の人口は124万人だが、内訳としては男性64万人、女性60万人で、男性は女性より4万人多い。

↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在)
↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在)

↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在、2001年以降)
↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在、2001年以降)

新成人の人口推移を見ると、グラフ左側に位置する1970年が一番多い。これは第一次ベビーブーム世代が成人に達したのが原因。その後減少を続けているが、1980年以降再び増加に転じ、第二次ベビーブーム世代の人が成人に達する1995年前後にピークを見せる。その後減少傾向を再開し、今はそれが継続中の状態にある。

今回発表された2021年の新成人124万人は、データが残っている範囲では過去最低値を記録した2014年・2016年におけるの121万人からは3万人多い。水準的には2011年(124万人)と同じ値となる。新成人の総人口比は0.99%となり、昨年同様に総人口比で1%未満(2つ目のグラフで確認できるが、11年連続の状況)は継続中。

グラフ上、1987年に大きなへこみが生じているのが目に留まる。これは昭和41年・丙午(ひのえうま)年生まれの人が成人した年。いわゆる「丙午信仰・迷信」により出産数が極端に少なかったことに起因するもの。これが主な原因で、十二支では丙午生まれの人口がもっとも少なくなっている。このように視覚化すると、ここまではっきりとした動向が確認できる次第である。歴史的事実として覚えておくとよいだろう。

丑年生まれは1066万人

2021年は丑年。その丑生まれの人口は全年齢合わせて1066万人で、そのうち男性は517万人・女性は549万人。総人口1億2556万人に占める比率は8.5%。出生年別に見ると、2021年中に72歳になる昭和24年(1949年)生まれの人が211万人でもっとも多い。次いで多いのは昭和48年(1973年)生まれの人で203万人。また丑年生まれの人口は十二支の中では3番目に多い人数となっている。もっとも多いのは子(ね)年生まれで1138万人。

↑ 丑(うし)年生まれの人口(男女別・出生年別、万人)
↑ 丑(うし)年生まれの人口(男女別・出生年別、万人)

2021年は丑年の中でも辛丑(かのとうし)に該当する。辛は「枯れ果てた植物が新生しようとする状況」、丑は「種子から芽が出ようとしているところ」を意味する。このことから現状の終わりと新しい物事への転換を意味すると解釈ができる。新型コロナウイルスの流行で散々だった2020年のことを思い返せば、よい話に違いない。

また陰陽五行説では相生(お互いを活かす関係)の性質に位置付けられており、辛は金、丑は土に属することから、地面から金が掘り起こされるイメージがある。

前回の辛丑にあたる1961年では、世界的な出来事としてはアメリカ合衆国大統領にジョン・F・ケネディ氏が就任し、人類初の有人衛星としてソ連の宇宙船ボストーク1号がユーリイ・ガガーリン飛行士を乗せ地球一周に成功、次いでアメリカ合衆国によるアラン・シェパード飛行士を乗せた宇宙船マーキュリー・レッドストーン3号の打ち上げ、ピッグス湾事件が発生、南アフリカ共和国が誕生、東ドイツによる東西ベルリンの境界封鎖とべルリンの壁建設開始、大韓民国で朴正煕ら軍事革命委員会によるクーデタの発生などが起きている。日本ではNHK朝の連続テレビ小説放送が開始され、第1次西成暴動が発生、三無事件が発生している。

2021年もまた、国内外を問わず歴史の転換点となる多くの決断が行われ、波乱に富んだ事象が生じるのだろう。また、新しい物事も多数生まれるに違いない。

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グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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