アキレス腱のストレッチ?
|アキレス腱は伸びません。
よく脹脛(ふくらはぎ)を伸ばす際に、説明しやすいので「アキレス腱のストレッチ」と言う表現を聞きますが、腱なので伸びません。その先に着いている脹脛(ふくらはぎ)である下腿三頭筋の腓腹筋を伸ばしています。
腓腹筋の作用は、足関節(足首)の底屈(見た目に足首を伸ばした状態)と膝の屈曲になります。ランニングであれば、アキレス腱の伸張反射や足首で蹴って走るなどで酷使されます。ちなみにつま先立ちは下腿三頭筋の「ヒラメ筋」を使います。
下腿三頭筋
腓腹筋;二関節筋(足関節の底屈、膝関節の屈曲)。起始;大腿骨内外側顆 停止;踵骨隆起
ヒラメ筋;単関節筋(足関節の底屈)。起始;脛骨と腓骨の後面上部1/3 停止;踵骨隆起
|手順通り行うと簡単
腓腹筋のストレッチは下記の手順で行おう。
- 両膝を曲げる
- 両手を太ももの中央に置く
- 手を置いてない脚を一歩下げる(つま先を真っ直ぐにし、膝を伸ばす)
- 顔上げる(踵から頭まで一直線に)
- 4の状態を10~30秒維持する(反動をつけない)
- 4~1を逆の手順で戻す(一つ一つゆっくり行う)
|ポイントは手!
腓腹筋のストレッチで重要なのは、手を置くこと、一見関係ないように見えるが、壁などあれば手で押してみよう。よりストレッチされるのが分かる。これは作用反作用の法則が起因する。従って太ももの上に手を置くことでより伸ばされます。
ちなみに太ももの中央でないとストレッチされにくく、姿勢も崩れるのでご注意ください(膝や脚の付け根など一を変えるとよく分かります)
|クールダウンや普段のケアに!
このストレッチは「スタティックストレッチ」と言い筋肉を緩ませ疲労回復などで行います。クールダウンや普段のケアで行いましょう。
Written by マラソン完走請負人/牧野仁です
有限会社スポーツネットワークサービス代表取締役。初心者向け走り方教室「Japanマラソンクラブ」を立ち上げ、様々な方々に走るまでの準備やケガを防ぐ走しり方などを指導。走ることを軸に、旅行(旅RUNの名付け親)や食、健康、美など提供しています。ジョギングインストラクター資格認定講座も開催。
著書;楽して走ろうフルマラソン(ランナーズ)。フルマラソンスタートBOOK(エイ出版)。目からウロコのフルマラソン完走新常識(実業之日本社)など多数。
テレビ;「ラン×スマ(NHK BS)」「ソレダメ(テレビ東京)」など出演。
「相棒」「警視庁・捜査一課長」などランニング監修。
雑誌;Tarzan(マガジンハウス)ランニングスタイル(エイ出版)MONOQLO(晋遊舎)など、監修
YouTubeチャンネル:ビギナーランニングマガジン / 完走請負人牧野.