長時間・長距離飛行ができるウクライナの新しい監視ドローン「Leleka LR」標的にされやすい欠点も
大型で長時間飛行していると上空でも目立ちやすいので迎撃の標的にされやすい
2023年11月にウクライナ製の新しい監視ドローンの「Leleka LR」の動画が公開されていた。「Leleka LR」のLRはLong Rangeの略で長時間、長距離飛行できることに由来している。「Leleka LR」はウクライナとチェコの合弁企業の製造工場があるチェコで組み立てを行う。
「Leleka LR」は「LELEKA-100」という既存の監視ドローンのハイエンド機である。「LELEKA-100」はウクライナにおける老舗のドローンで戦争前は商用の監視・偵察ドローンとして使用されていた。「LELEKA-100」は25倍ズームができるサーマルカメラを搭載しているので夜間でも上空からロシア軍の塹壕付近での人間の動きや軍事施設や戦車の場所などを明確に読み取ることができる。また電波妨害にも強い。「LELEKA-100」は翼やカメラといった部品単位で組み立てている。そのため迎撃されても回収した部品が使用可能であれば、その部品を再利用することはできる。
「LELEKA-100」は小型民生品ドローンよりも飛行時間も長く、2~3時間の飛行ができる。「Leleka LR」はさらに長時間の4時間の飛行ができる。そのため高い精度で監視ができる。敵を探知してからミサイルで攻撃を行うが、命中の精度も高い。だが、大型で長時間飛行しているということは、上空でも目立ちやすくロシア軍に発見されやすく、撃墜されたり、機能停止させられやすい。
「Leleka LR」の具体的な価格は公開されていないが、「LELEKA-100」は1機37,500ユーロ(約600万円)と小型民生品ドローンに比べるとかなり高額だった。「Leleka LR」は同機のハイエンド機種なのでさらに高い金額だろう。そのため小型民生品ドローンのように数多くの機体を頻繁に飛ばすことはできない。
以前にウクライナのメディアUnited24が「LELEKA-100」を使用してバフムトでロシア軍の様子を監視する部隊を紹介していた。「LELEKA-100」でロシア軍の様子を上空から偵察して、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」の部隊と連携してHIMARSでロシア軍に攻撃を行っている。
動画の中でウクライナ兵は「LELEKA-100はロシア軍によって何回も迎撃されています。そのたびにいつも回収して修理して再利用しています。迎撃されて破壊されることは日常的によくあります。なのでいつも回収してから修理して再利用することの繰り返しです」と語っていた。ウクライナ軍は迎撃された「LELEKA-100」を回収して修理して再利用しているとのことだが、木っ端みじんに破壊されてしまったら回収しても再利用するのは容易ではない。特に大型の監視ドローンは地対空ミサイルなど、いわゆる"ハードキル"で破壊されることが多い。
▼公開されたウクライナ製の新たな監視ドローン「Leleka LR」
▼ウクライナのメディアUnited24が紹介するウクライナ製監視ドローン「LELEKA-100」
▼ウクライナ製「LELEKA-100」を使用してロシア軍を監視するウクライナ軍を報じるフランスメディア