靖国神社 遊就館内のカフェレストラン「結」明治時代「海軍カレー」を実食
東京・九段に鎮座する靖国神社。その靖国神社の側に、同神社に祀られた御祭神の貴重な遺品、様々な戦争に関する史料、武具・甲冑、宝物などを保存展示している施設があります。遊就館です。
その遊就館の1階にはカフェレストランの茶寮「結」があり、うどんなどの軽食、お汁粉・あんみつなどの甘味類、コーヒーなどのドリンクを頂くことができます。その「結」には、同店オリジナルのメニューがあって、それが「海軍カレー」です。
「結」の「海軍カレー」が、他とひと味違うのは、明治41年(1908)9月に刊行された『海軍割烹術参考書』(旧日本海軍の調理担当者のための教本)のレシピに基付いて、調理・提供されていること。明治時代のカレーの味が忠実に再現されているということで、いわゆる「歴史メシ(飯)」と呼ぶことができるでしょう。
明治時代のカレーの味がどのようなものか、とても気になるということで、7月13日に頂いてきました。靖国神社の「みたままつり」(英霊を慰める祭事)の期間中であり、多くの人々が参拝に訪れていました。お祭りの期間中は、通常は立ち入ることはできない、靖国神社の中庭から参拝(「夜間中庭参拝」)できるということで、行列に並び、参拝させて頂きました。
そして、ささやかながら、献灯もさせて頂き、戦争で尊い命を落とされた人々の御魂に、哀悼の意を捧げて参りました。
話を「海軍カレー」に戻します。私は「結」で「海軍カレー」(サラダとコーヒー付)とコロッケを注文(合計1350円)。先ず、コロッケは「昔ながらのコロッケ」というだけあって、とても素朴な味でした。
「海軍カレー」は、最近の一般のカレーと比べて、具材(お肉や人参・馬鈴薯・玉葱など)がとても小さく刻まれていると私は感じました。お味は、これもあくまで私の食感ですが、辛さは中辛くらい。ルーはとてもあっさりしています。つまり、インド料理屋のカレーのルーのように「スパイシー」ということはありませんが、程よい辛さで、ご飯がすすみます。
ルーはサラッというよりは、ねっとり、ドロっとしていました。これは、当時のレシピに則って、小麦粉を加えて、ルーが作られたからかなとも感じました。漬物類(チャツネ)も添えられていて、これも美味しかったです。明治時代の海軍カレー、気になる方は、是非、実食してみてください。