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前ヤクルト村中恭兵、「投げられる喜びを感じながら」豪州リーグデビュー

菊田康彦フリーランスライター
オーストラリアン・ベースボール・リーグに参戦中の村中(写真提供:村中恭兵)

 今季限りで東京ヤクルトスワローズを退団し、オーストラリアン・ベースボール・リーグ(ABL)参戦が決まっていた村中恭兵(32歳)が、12月7日に同リーグでデビューした。

救援登板で3者凡退に抑える上々のデビュー

 ニュージーランドに本拠地を置くオークランド・トゥアタラと契約した村中は、12月5日からチームに合流。7日にホームグラウンドのノースハーバー・スタジアムで行われたキャンベラ・キャバルリー戦で、4対0とリードした6回から2番手として登板すると、一番から始まるキャバルリーの攻撃を3者凡退に抑えた。

 村中は「『行けるか?』と言われたので、『任せます』と伝えたら、(次の回も)行きました」と、続く7回もマウンドへ。先頭打者を内野ゴロに打ち取り、次打者をフルカウントから四球で歩かせたところでお役御免。代わった高橋康二(BCリーグ福井)が今秋のWBSCプレミア12にも出場したデービッド・カンディラスに2ランを浴びたことで、村中には失点1が記録されたものの、1回1/3を投げて被安打0、与四球1、奪三振1という上々のABLデビューとなった。

「投げられてホッとしてます」

 これが9月24日のイースタン・リーグ、千葉ロッテマリーンズ戦以来、74日ぶりの実戦登板となる村中は「試合に投げられる喜びを感じながら投げました。とりあえず投げられてホッとしてます」とコメント。自身の状態については「まだまだです。もう少し練習が必要ですね」と、今後を見据えた。

 今シーズンのABLはプレミア12開催の関係で、例年よりも遅い11月21日に開幕。リーグは南西地区と北東地区、各4球団で構成されており、来年の1月下旬まで各チーム40試合のレギュラーシーズンを戦う。

 村中が所属するトゥアタラはこれでキャバルリーに連勝となったが、現在は3勝8敗で北東地区の4位。チームにはこの日投げた村中、高橋のほか、かつての横浜DeNAベイスターズのドラフト1位で、現在はロサンゼルス・ドジャース傘下マイナーの北方悠誠らも所属している。

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フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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