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日本よりも感染者が少ない韓国で「ノーマスク」に罰金! 国民の7割が支持!

辺真一ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
韓国の「コロナ19」予防のため国民に呼びかけている行動ルール(疾病管理本部HP)

 日本では新型コロナウイルス感染の「第3波」到来で「Go To Travel キャンペーン」を継続すべきか、緊急事態宣言を再度出すべきかの議論が再燃し始めているが、日本よりも感染者も死亡者も圧倒的に少ない韓国では冬に備え感染防止の一環として公共の場でマスクの着用を義務付けている。

 韓国では11月に入って新規感染者数が7日から12日まで連日、三桁台(143人、126人、100人、146人、143人、191人)が続いていることもあって13日から感染防止対策をより徹底させるためマスク着用が義務付けられている施設や場所でマスクを着用せず、摘発された違反者には10万ウォン(約9500円)を科している。ちなみに、日本はこの期間、7日1332人、8日954人、9日782人、10日1285人、11日1547人、12日1662人の感染者を出している。

 感染予防法の改正に基づく「大衆利用施設でのマスク着用の義務化」の対象エリアは地下鉄駅やバス停などの交通機関の他にスポーツ施設、公演施設、学習塾からカフェ、レストラン、大型ショッピングモール、デパートなど多岐にわたっている。また、屋外での集会、デモ、イベント会場でも食事など止むを得ない場合を除きマスクをきちんと着用していなければならない。

 利用者だけでなく、カフェやレストランなど経営者もこれに違反した場合、処罰され、罰金が科せられる。「初犯」は150万ウォン(約14万2千円)だが、「再犯」は倍(300万ウォン=28万4千円)に跳ね上がる。

 韓国防疫当局の「強硬策」には不満の声も聞こえるが、韓国の世論調査会社「リアルメーター」がニュース専門テレビ局「YTN」の依頼を受け、法が施行された当日の13日に全国成人男女500人を対象に行った調査によると、国民の10人のうち7人が「罰金制」を支持していた。

 昨日、発表された調査結果によると、「適切な措置である」との回答が72.0%、「やりすぎだ」が24.8%と、「賛成」が「反対」を大きく上回っていた。(「わからない」は3.2%)

 韓国の感染者は16日現在、2万8998人だが、最も多いのはこの春に宗教団体による大規模集団感染を引き起こした第3の都市・大邱市(7206人)。以下、首都・ソウル市(6903人)、京畿道(6050人)、慶尚北道(1615人)、仁川市(1103人)、忠清南道(713人)、第2の都市の釜山市(612人)、光州市(578人)、大田市(454人)、江原道(427人)、慶尚南道(391人)、全羅南道(264人)、忠清北道(218人)、全羅北道(179人)、蔚山市(167人)、世宗市(86人)、済州道(63人)の順になっている。

 「賛成」を地域別でみると、興味深い傾向がみられる。

 「賛成」が最も多いのはソウル市でも大邱市でもなく、全羅南道(光州)で85.8%。続いて忠清南道(大田・世宗)76.6%、慶尚南道(釜山・蔚山)75.8%の順となっていた。全国で2番目に感染者の多い首都ソウルは69.7%、3番目に多い京畿道(仁川)は69%、1番多い大邱市は64.1%と「賛成」はいずれも70%以下となっている。

 年齢別にみると、「賛成」は30代が最も多く、80.5%。続いて、40代(75.7%)、50代(73.5%)、70代以上(67.7%)、20代(67.1%)、60代(65.7%)と続いている。

 韓国の年代別の感染者は15日の段階では最も多いのが20代(5510人)。続いて50代(5262人)、60代(4569人)、40代(3890人)、30代(3624人)、70代(2297人)、10代(1593人)、80代以上(1250人)、10歳以下(774人)となっている。

 死亡者は80代以上が最も多く251人(全体の50.81%)。続いて70代(157人=31.78%)、60代(57人=11.54%)、50代(23人=4.66%)、40代(4人=0.81%)、30代(2人=0.40%)となっている。20代以下はゼロである。

 日本の新型コロナ感染状況は16日現在、感染者は11万9542人、死亡者は1906人だが、韓国は感染者が2万8998人、死亡者494人。日本は感染者で韓国よりも約4.1倍、死亡者数で約3.8倍も多い。総人口では日本(約1億2590万)は韓国(約5180万人)よりも約2.4倍多いことを加味しても日本の感染者、死亡者は韓国に比べて明らかに多すぎる。

 首都は、さらに差が開いており、16日現在の東京の感染者は3万4931人、死亡者は472人。一方、ソウルの感染者は6903人、死亡者は80人である。東京は感染者ではソウルよりも約5倍も、死亡者では約5.9倍も多い。東京(約1400万人)の人口はソウル(約1000万人)よりも約400万人多いことを勘案しても東京はソウルに比べて感染者も死亡者も多すぎる。

ジャーナリスト・コリア・レポート編集長

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(最新著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

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