【名古屋市】私の中での"名古屋遺産"!市内に根付く日本の原風景5選〜きっと新たな名古屋に出会う旅〜
都会というイメージの強い名古屋ですが、意外にも町中で"日本の原風景"を見られることはそれほど知られていません。
今回はアウトドアが大好きなトラベルライターの筆者が、自然景観をはじめとして、名古屋が誇る美しい"日本の原風景"をご紹介します。あなたは幾つご存知でしょうか?
相生山緑地の竹林
名古屋の中でも、比較的自然が残っている天白区。都会のオアシスという愛称で親しまれる「相生山緑地」が代表的なスポットでしょう。面積は約124ha。実に東京ドームの26倍にあたる面積を誇っています。
広大な緑地には遊歩道が整備されており、静かな自然に浸るハイキングが楽しめます。その中で特にオススメしたいスポットが緑地の東側にある「竹林」。
地元の方々により美しい景観が守られ、緑に包まれながら癒しを得ることができます。まるで"京都の嵐山"を訪れているような、和の趣も感じさせるスポットです。
<相生山緑地>
住所:愛知県名古屋市天白区天白町大字野並稲田
アクセス:地下鉄桜通線・相生山駅から徒歩約15分
東山植物園の合掌造り建物
シャバーニという名物で有名な「東山動植物園」。植物園では何が見られるの?と聞かれると、筆者は「日本の原風景が見られるよ!」とお答えするようにしています。なんと敷地内には、合掌造りの家が移設されているのです。
実は、この「合掌造りの家」は、昭和31年に岐阜県白川村から鳩ケ谷ダム建設に伴う水没を避けるため、名古屋市に寄贈されたという歴史を有しています。
池の周りを美しい森林が囲み、そこに加わる水車、見渡す限り緑に包まれる空間は、最高に気持ち良いです。四季折々の自然の表情変化もまた趣がありますよ。
<東山動植物園>
住所:愛知県名古屋市千種区東山元町3-70
営業時間:9:00~16:50
休園日:月曜
電話番号:052-782-2111
入園料:大人(高校生以上)500円 ※中学生以下は無料
アクセス:地下鉄東山線・東山公園駅より徒歩5分
猪高緑地の棚田
尾張と三河を隔てる猿投山から続く、東部丘陵の自然が残っている「猪高緑地(いたかりょくち)」。都会の一角に、まるでオアシスのような緑の空間が広がります。
そんな「猪高緑地」の魅力は、緑地内で水が循環している点。井堀上池から緩やかに水が流れて、潤いのある土壌がもたらされているのです。
そんな緑地だからこそ見られる、日本の原風景が「井堀の棚田」です。水の循環により美しい、水鏡ができあがり、夏にかけて緑鮮やかな稲が育ちます。ご家族で一緒に遊んだり、木陰で休みながらホッと一息つける、名古屋の穴場スポットです。
<猪高緑地>
住所:愛知県名古屋市名東区猪高町
電話番号:052-703-1300
アクセス:名古屋ICから車で約5分(緑地西側の駐車場に止めましょう)
※駐車場は9時~16時45分まで
有松・東海道の町並み
旧東海道の情緒を今に残す「有松の町並み」。江戸時代には、東海道の中継地点として栄え、大きな商家が軒を連ねるようになりました。2018年、その歴史的価値が認められ、日本遺産に登録されています。
繁栄のきっかけとなったのは、伝統工芸「有松絞(ありまつしぼり)」の存在です。尾張藩からの保護も受け、尾張地区の一大名産品としての地位を確立しました。今でも町並みには絞り染めの暖簾が並びます。
十返舎一九の「東海道中膝栗毛」でも描かれている街道の原風景。名古屋中心部から電車でアクセスしやすく、手軽に歴史情緒に浸れるスポットとしてオススメです。
<有松の町並み>
住所:愛知県名古屋市緑区有松809
アクセス:名鉄・有松駅からすぐ
山崎川四季の道の桜
瑞穂区の「山崎川 四季の道」。春になると約2.5kmの川沿いに、約600本ものソメイヨシノが咲き誇ります。毎年多くの地元のお花見客で賑わう、名古屋屈指の桜名所です。
特徴は川幅が狭く、適度にカーブを描いており、道中にはたくさんの橋が架けられている点。これらが相まって、桜に包まれるような空間と、見応えのある景色変化が続きます。
カモなども泳ぎ、動揺の春の小川の歌詞のような、穏やかな情緒を楽しめるのも魅力です。満開の時は、桜が川に寄り添うようにピンク色で包み、満開を過ぎると圧巻の桜吹雪を見せてくれます。
<山崎川 四季の道>
住所:愛知県名古屋市瑞穂区山下通(石川橋から落合橋までの約2.5km)
アクセス:地下鉄桜通線・瑞穂区役所駅から徒歩で約10分
桜の見頃:3月下旬〜4月上旬