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【富田林市】富田林住民に便利な場所!金剛駅東口LOVE NEPAL Kongoは南海電車の依頼で開業

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

厳密にいえば違うのですが、事実上の富田林と言っても良い場所が富田林の西にあります。

明るい方が富田林市
明るい方が富田林市

それは南海金剛駅の東口です。南海電車の線路と東側も含めて厳密には大阪狭山市で、かつての丹南郡半田村だったところです。金剛駅の西口一帯は今でも半田の地名が残っていますが、東側は金剛という地名になっています。

そして、駅前のロータリーを抜けるともう富田林市になることから、金剛駅東口を利用する人の大多数は富田林に住んでいる人になります。実際に選挙のころに金剛駅東口であいさつをするのは、富田林市に関係する候補者とその支援者です。

そのような微妙な場所、事実上の富田林と言える金剛駅東口に昨年4月に開業したあるお店があります。その名もLOVE NEPAL Kongoで、ネパールを中心に南アジアの食品を多く販売している専門店です。

私とLOVE NEPAL Kongoのオーナーさんとの出会いは、富田林金剛銀座街にあるわっくカフェでした。11月30日のわっくカフェのイベント「わくわくカフェ」「ネパールカフェティハール」の現場にオーナーさんが来ていて、イベントを成功させるために協力していた時のことです。

ネパールの揚げパン
ネパールの揚げパン

そういう風に、住所こそ違うものの実質は富田林のお客様を中心として営業しているお店なのだからこそ、今回取材させていただくことになったのです。

約束の日時に少し早い時間、金剛駅東口のお店に到着しました。入口にネパール送金サービスののぼりがあります。

その横にはいろいろなお菓子や袋麺が置いてあります。ネパールには直接関係ない辛ラーメンなどもありました。

このお菓子は、南アジアのお土産で頂いたことがあります。現地ではチャイのお供によく食べられています。金剛駅で手に入るとは驚きました。

中に入りました。ものすごい種類の食材やスパイスがあります。

普段見慣れないものがありますね。金剛駅のすぐそばなのに、もう異世界に入った気持ちになりました。

南アジアの調味料がおいてありますが、中にはポッカレモンやタンサンなど、日本の商品も陳列してあります。

そしてスナック類の上にあるのがスパイスです。市販のスーパーでは見かけないような本当にたくさんの種類のスパイスの数々!

その一方で、シャンプー、石鹸類など食材以外の物も販売しています。そして見上げると、大きな油のペットボトルがありました。

ここまで書くと、ネパールなど南アジア人の人しか需要がないのではと思うかもしれません。しかし、このように日本人でも気軽に現地の味が楽しめるというレトルトカレーも販売しています。まずはこちらからチャレンジしてみても良いですね。

そして冷凍のサモサです。これは小麦粉で作った生地の中に、じゃがいもや豆などの具材を包んで油で揚げたもの。南アジアの人は一から作りそうですが、日本人の場合は馴れていないとなかなか作らないかもしれません。しかし、出来上がっているものを買えば揚げるだけで本場の味が楽しめます。

こちらは、少しネパールに精通した人向けかもしれません。現地の言葉だけなので私も読めません。ただピンク色のウサギと微妙な表情をしている人が口にしている物から想像してせんべい状のもの、よくインド料理店でカレーに付いているパパドのようです。

冷凍食品は、ほかにもこんなに種類豊富。

中を見ると、肉類もありますね。そして真ん中にある小籠包のようなものは、ネパールの点心ともいえる「モモ」です。

またその一方で、冷凍のグリーンチリも販売しています。ネパールのお店ですが、これがあればタイのグリーンカレーも作れそうですね。

こちらはいかにも南アジアっぽい神様の置物です。ヒンドゥ教のもののようですね。

また、調理用具も販売しています。これは金属でできた蒸し器です。おそらく先ほどの「モモ」を蒸すのに使うのでしょう。実は私も持っていますが、豚まんやシューマイなどの蒸し料理を作るときにとても便利な調理用具です。

蒸し器以外にも、カレーを盛り付ける金属製の皿やチャイの濾し器なども販売していました。

オーナーさんが戻ってくるまで、もう少し店内を覗いてみることにしました。こちらは仏教系の置物ですね。

いろいろ目移りします。本当にいろんなものがありますね。

そして、米も販売しています。こちらは南アジア料理で利用するバスマティライスです。驚くほど長細い米です。

右側にあるのは、同じ長粒米のジャスミンライスでタイ米です。

そして、驚いたことにジャポニカ米があります。日本の米と同じものです。下を見るとベトナム産とあります。

入口に辛ラーメンを売っていましたが、その他の韓国麺の販売コーナーも見つけました。ネパールにこだわらずいろんなものを売っているようです。

さて、スタッフの方から「あと、少ししたらオーナーが店に来ますので」と言ってくれたので待つことにしました。こちらのスタッフさんの名前はシリー・スンスタ・ディッパさんで、ネパールの首都・カトマンドゥからバスで4時間のところにある町の出身。現在は大学留学生で、4月から金剛駅近くに住むそうです。

シリーさんは日本語がとてもお上手です。これは何に使うのかであるとか、食材をどう料理すればよいかなど質問すると、とても丁寧に教えてくれました。ほかのスタッフには日本人もいるそうで、なんでも相談するといいかもと思いました。

改めて店内を見渡します。豆の種類は本当に豊富ですね。

またこのように複数のスパイスをセットにしたものも販売しています。

これは日本発祥のうま味調味料で、海外では大人気の味の素ですね。

よく見ると「チャイレシピ配布中!!」の文字が見えます。

こちらが南アジアのお茶「チャイ」の作り方です。お湯を沸騰させないなどコツが書いてあるので、これを見れば自宅ででも美味しいチャイが作れそうです。出来上がったチャイを一口飲んでネパールを感じることも大切とのこと。

スパイスカレーの教科書という本があります。3つのスパイスがあれば家でも本格カレーが作れるとのこと。少し気になりました。

ここでようやくオーナーさんが「遅くなってごめんなさい」と店に入ってきました。

オーナーのスレスタ・ラビンさん(以下、スレスタさん)です。スレスタさんは、ネパールのカトマンドゥから2012年に留学生として来日しました。

スレスタさんは当初は千葉にいました。日本は電車があること、とにかくキレイだという第一印象があったそうです。

スレスタさんが大阪に来たきっかけは、卒業後にユニクロに就職したことでした。京セラドーム大阪の近くにあった店舗で社員として働いていましたが、その次に飲食店でシェフとして働くようになったとのこと。

「当初は2年という話だったのに、気が付いたら5年働きました」とスレスタさん。そして一昨年の5月に大阪市住之江区で本格ネパール料理「LOVE NEPAL」というお店をオープンしました。

さて、そんなスレスタさんがこの食材店をオープンした理由について伺ってみると、意外な答えが返ってきました。

「南海電車の関係者から店を出さないかと話が来ました」というのです。実は金剛駅東口は、ショップ南海と呼ばれる南海電車が経営する小さなショッピングモールとなっています。前の店が撤退したことで、南海電車が次に入ってくれるお店を探していたのです。

その背景には、富田林にある金剛の集合住宅に、ネパール人等の外国の方が多く住むようになっているということがあったのです。仕事や学校で金剛駅から大阪市内などへ通う人たちが、故郷の味を自炊するための食材販売店を近所に欲していたということがありました。

そういえば、わっくカフェのイベントにも南海電車の関係者の方がおられましたが、そういうご縁だったんですね。

そしてそれに応じて、今年4月からLOVE NEPAL KONGOとしてオープンしたのです。

とはいえ、ネイティブ専用のお店ではありません。日本人も気軽に利用できるように日本語での説明も多くあります。私が見る限り、実際の客層は日本人も半分くらいいました。外国の方は、ネパール以外にスリランカ、バングラディシュ、ベトナム人などが多く、欧米の人もと、多国籍にわたっているとのこと。

買う物も国籍により違うそうで、日本人は小瓶のスパイスやジュース類を買う人が多いのに対して、ネパール人は豆やアチャール、野菜や肉を買う人が多いとのこと。

また、11月のわっくカフェ出店についてはオーナーさんもとても楽しかったそうで、もし機会があれば、また富田林のイベントに出てみたいと笑顔で答えていました。

そういえば「インド人の友達が多いから」といって、いろいろ買いこんでいだ日本人の女性もいました。とはいえ、まだまだ「何の店?」とばかりに外から眺めている人や入ってきても様子を見てすぐ帰る人が日本人で多かったのも印象的でした。

でも、せっかく金剛駅の近くにいろんなスパイスや南アジアの食材が売っているお店があります。ぜひチャレンジして、家庭の食卓でのレパートリーを増やしてほしいと思いました。

先ほども触れましたが、スタッフは全員日本語が普通に通じますし、日本人のスタッフもいるとのこと。わからないことは気軽に相談できます。

お店を後にすると、金剛駅東口から富田林市内のバスに乗り込む人や車を待っている人の姿を多く見かけました。事実上の富田林にある南アジアの食材店です。興味ある方は電車の乗り降りのついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう。

LOVE NEPAL Kongo

住所:大阪府富田林市久野喜台・寺池台市境

TEL:080ー5335ー1011

営業時間:17:00~21:00(土・日は11:30から)

定休日:不定休
アクセス:南海金剛駅東口下車すぐ
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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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