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【河内長野市】西代神社の稲荷社の左右はなぜ狛犬?稲荷大神御使いのキツネではない理由を探ってみました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野だけではなく、関西地域ではお正月の余韻を引き継ぐように十日えびす(戎)の祭礼がありますね。河内長野では長野神社の長野えびすが特ににぎわっている印象があります。

多くのえびすを祀る神社では1月10日とその前後2日間で行われますが、烏帽子形八幡神社の恵比寿祭は例外的に本日6日と明日7日です。招福ぜんざいの振る舞いや7日15時からは、本殿で餅撒きが行われるとのこと。

さて十日えびすは長野神社や烏帽子形八幡神社だけではありません。例えば西代神社でも西代えびすがあります。

西代神社と言えばどうしても秋祭りの西代神楽を思い出しますが、画像のように境内のえびす社では、十日えびすの時には画像のように祀られています。そして、このタイミングでぜひ見て欲しいところがあります。

それは同じ西代神社の境内にある稲荷社です。じつは一般的な稲荷社と西代神社の稲荷社に違いがあるという情報を得たのです。

鳥居のトンネルをくぐった先に西代稲荷があります。そして左右に鎮座しているのが狛犬で、神社ではよく見かけますね。ところが本来稲荷神社の左右に狛犬がいることが極めて珍しいというのです。

西片添町の稲荷社には眷属のキツネが左右に鎮座
西片添町の稲荷社には眷属のキツネが左右に鎮座

稲荷社で祀られているのは稲荷大神ですが、この神には眷属(けんぞく)と呼ばれる御使いがいて、それがキツネです。「いなり」と言えば「キツネ」とすぐに連想してしまうために、キツネが神様として祀られていると間違えてしまうほどです。

笠松稲荷神社の左右にも狛犬ではなくキツネが鎮座
笠松稲荷神社の左右にも狛犬ではなくキツネが鎮座

そのため通常の稲荷社では社殿の左右に狛犬ではなくキツネが鎮座しています。

古野町五ノ木稲荷神社にも狛犬がいる
古野町五ノ木稲荷神社にも狛犬がいる

ということで、なぜ西代稲荷には狛犬がいるのかと調べてみると、意外な事実がわかりました。西代稲荷以外にも狛犬が左右にいる稲荷神社がありました。それが画像の古野町にある五ノ木稲荷神社です。場所は河内大仏のある極楽寺境内ですが、画像を見ると確かに狛犬が確認できます。

さらに調べると、興味深いことがわかりました。稲荷神社には稲荷以外の神様が習合する事例があるため狛犬と稲荷のキツネが同居する場合があります。そういう神社の場合は、狛犬が左右に鎮座する可能性があるとのこと。そのような事例が西代稲荷や五ノ木稲荷神社で見られるということなんですね。

西代神社の境内にある祭神の紹介を見ると、上に神々の名前が書かれています。その下を見ると次のような記載があり、別の地域にあった神社の祭神を明治時代に合祀されたことがわかります。

  • 上原 元西山神社
  • 古野 元浦野神社
  • 原 元菅原神社

ということで、稲荷神社に狛犬がいること自体がそれほど不思議ではありませんでした。最後に西代稲荷に鎮座する狛犬を拡大して撮影しました。こちらは右側にいる狛犬さんで口を開いています。「あ」ですね。

そして、左側の狛犬さんは口を閉じています。「ん」ですね。

2025年の年越し直前の西代神社
2025年の年越し直前の西代神社

もし、3日後に行われる西代神社のえびす祭りに行く機会があれば、境内の西代稲荷にも参拝して鎮座している狛犬を確認してみてはいかがでしょう。

西代神社(西代稲荷)

住所:大阪府河内長野市西代町16-5 

アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩13分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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