渋谷「金王八幡宮」の名物 金王桜が見ごろに。3月末に金王丸祭 開催【東京都渋谷区】
渋谷にある「金王八幡宮」の名物・金王桜が見ごろを迎えています。
金王八幡宮の創設は平安末期。神社のある一帯には「渋谷」の地名の元になった渋谷氏一族の居城がありました。城の砦石が社殿の左に祀られています。
社殿右で咲き誇る天然記念物の「金王桜」は、長州緋桜という品種の貴重な桜。江戸三名桜のひとつとして知られていたそう。「鎌倉殿」こと源頼朝が忠臣「渋谷金王丸(法名は土佐坊昌俊)」を偲び、鎌倉から金王丸ゆかりのこの地に移植させて金王桜と命名したのだとか。
金王桜は一枝に一重桜と八重桜が入り混じって咲きます。浮世の憂さを忘れさせてくれるほど美しいからなのか、「憂忘桜(うさわすれのさくら)」とも呼ばれています。
金王丸八幡宮の絵馬やおみくじも、この季節は金王桜がモチーフに。
渋谷区指定有形文化財の堂々たる社殿は、江戸初期の権現造り。徳川家光の乳母 春日局と青山忠俊より奉納されたと伝えられています。
拝殿正面には今年の干支の寅の迫力ある彫刻が。この寅には正しい政(まつり)ごとへの祈りの心が込められているのだとか。日光東照宮の寅よりも躍動的ですね。
境内の右奥には「金王丸御影堂」がひっそりと鎮座しています。
毎年3月末には「金王丸祭」が開催され、金王丸の像(17歳の金王丸が保元の乱に出陣する際、自身の姿を彫って母に託したと伝えられる木像)が特別開帳されます。2022年の金王丸祭は3/26(土)午前11時半~開催予定です。金王丸祭の詳細はこちらをご確認ください。
ちなみに、金王丸は源頼朝に義経の成敗を命じられ、やむなく京都にいた義経の館に討ち入り、そこで最期を遂げたといわれています。なかなかせつない話ですが、そんな金王丸を偲びながら参拝し、金王桜を愛でたいたいものです。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも金王丸が登場するかもしれないので要チェックです。
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金王八幡宮
東京都渋谷区渋谷3-5-12
URL:https://www.konno-hachimangu.jp/