東京新聞報道の替え歌『ひみつの安倍ちゃん』は本当にネットで出回っていたか？

ITジャーナリスト／炎上解説やデマ訂正が専門

2013/12/8(日) 12:46

東京新聞の12月7日の記事で、特定秘密保護法案に反対する団体が作った『ひみつのアッコちゃん』の替え歌『ひみつの安倍ちゃん』が、インターネット上に出回っているとありました。

「ひみつ　ひみつ　ひみつ　ひみつ　ひみつの安倍ちゃん」－。特定秘密保護法案に反対する杉並区の市民団体が署名活動の時に歌ったテレビアニメ「ひみつのアッコちゃん」の替え歌の歌詞が、インターネット上に出回っている。市民団体の呼び掛け人には「ひみつのアッコちゃん」を作曲した小林亜星さんも名を連ねている。

普段ネットをさまよっているボクとしては「どこでだよ？　聞いたこともねーぞ」という気持ちなのですが、観測範囲の違いかもしれませんのでGoogle先生に聞いてみることにしました。

Google先生「検索結果は3件です」

なお、東京新聞の記事を避けるために検索ワードは次のようにしました。

結果は「約 1,360 件（0.44 秒）」です。

ここからさらに日付を報道前の2013年12月6日までに指定して検索し直します。

結果は3件でした。3件でした。大事なことなので2回言いました。

数だけで見るなら実際には全部で34件でしたが、1ページ目の半分から先はもはや関係のない記事ばかりで、その関係のある半分も取得日付がおかしくなってるだけでネタ元は東京新聞の記事でした。

検索の結果、報道前の日付で発見できたのは以下の3ページです。

これ、特定秘密保護法案の反対派がネットで“気持ち良いこと”してるだけで出回ってはないんじゃないですかねぇ……。この程度で「出回る」なんて表現してたら、泡沫ブログの与太記事でさえ「出回る」レベルになってしまいますよ。

そもそも拡散効果が一番大きいと思われる『himituho ページ！』のページでさえ12月6日付けなのに、それを12月7日には「ネット上に出回っている」とか仕込みにもほどがあります。

とりあえず嘘をついて「ネットで話題」と煽ってもすぐバレてしまいますので、新聞記者様におかれましては自重されるようお願い申し上げます。え？そんなの関税ねえ！ですか、そうですか。はい、TPP。