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Kリーグも開幕。元J1仙台の道渕諒平ら韓国に挑む過去最多7名の日本人選手たち

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
開幕戦で先発フル出場した道渕諒平(写真提供:韓国プロサッカー連盟)

韓国プロサッカーのKリーグ新シーズンが開幕した。昨日行われたのはKリーグ1(1部リーグ)2試合と、Kリーグ2(2部リーグ)3試合。いずれも観客を受け入れて行われている。

現在、韓国では首都圏ではスタジアム収容人数の10%、非首都圏では収容人数の30%の観客の受け入れが可能となっており、各地の会場では2年ぶりに観客ありきの開幕戦となった。

オープニングマッチとなったのは、目下Kリーグ4連覇中の全北現代(チョンプク・ヒョンデ)と人気クラブであるFCソウルの対決。全北はキム・サンシク監督、ソウルはパク・ジンソプ監督とともに新指揮官を迎えて今季に臨んでいるが、初陣を勝利で飾ったのはホームの全北だった。

75分にオウンゴールで先制。90分にガンビア代表FWモドゥ・バーロウのゴールで2-0の勝利を飾った。

なお、その真偽が定かではない小学生時代のイジメ問題で注目されていたFCソウルのキ・ソンヨンは先発出場するも、前半36分でベンチに。全北の日本人選手・邦本 宜裕はベンチ入りしなかった。

ただ、先々週クラブ関係に聞いたところによると、邦本は昨季終盤に負った左足首の治療のため日本に戻ったあと2月上旬に韓国入り。2週間の自主隔離後、現在はトレーニングをしていそうだ。

Kリーグ1もうひとつの試合では、日本人Kリーガーが出場。大邱FCの西翼がホームで行われた水原FCとの開幕戦に先発出場した。が、チームは28分に水原FCのFWヤン・ドンヒョン(元セレッソ大阪、アビスパ福岡)にゴールを奪われるも、76分にキム・ジンヒョクのゴールで追いつき1-1で引き分けている。

Kリーグ2では、2人の日本人選手が開幕戦に出場している。

まずは今季から安山(アンサン)グリナースでプレーするMF磐瀬剛。1995年6月生まれの磐瀬は2014年にJ2リーグの京都サンガF.C.でプロデビューし、FC岐阜へのレンタル移籍を経て2019年から昨年までザスパクサツ群馬でプレー。今季から安山の一員となり、いきなり先発出場した(70分に交代)。チームは金泉尚武FCに1-1で引き分けている。

もうひとりは今季から忠南牙山(チュンナム・アサン)FCに加入した。韓国ではリョウヘイの登録名で背番号17を背負う道渕は、3トップの一角として先発フル出場。2本のシュートを放ったが、ゴールはならなかった。チームも0-0で全南ドラゴンズに引き分けている。

今季は上記の選手だけではなく、Kリーグ1の江原FCにFW石田雅俊、Kリーグ2の富川FCにMF室伏航、安養FCにMF田村亮介という日本人選手たちが在籍している。合計7名は過去最多だろう。これまで同様、日本人Kリーガーたちの活躍も紹介していきたい。

(参考記事: 元日本代表から欧州組、有名タレントもそうだった!! 歴代の日本人Kリーガー通信簿)

■2月27日 試合結果

全北現代 2-0 FCソウル

大邱FC  1-1 水原FC

慶南FC  1-2  安養FC

安山 1-1  金泉尚武

全南   0-0 忠南牙山

※本項目は韓国プロサッカー連盟から写真使用の許可を得ています。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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