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【京都市左京区】かつては「別れる」いまや恋愛スポット 日本最古にしてトップクラスの植物園

くまライター(京都市)

「京都府立植物園」は、1924年(大正13年)に開園した、日本最古の公立植物園。園内は24ヘクタールもの広大な敷地に約12000種類・約12万本の植物が植えられています。春は500本もの桜が咲き誇り、秋にはモミジやイチョウなどの紅葉が見事で、年間70万人をこえる入園者が訪れるという人気の植物園です。

京都府立植物園へは、京都市営地下鉄北山駅の3番出口を出てすぐ。京都府立植物園の入り口といえば北東にあるこの「北山門」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、実はここは「正門」ではありません。植物園には入り口が4つあり、正門はこの反対側である南側にあります。

北山門をイメージしながら「正門前で待ち合わせな」と約束をしてしまうと、落ち合うのに非常に苦労する可能性があるので注意しましょう。

北山駅からは北山門が便利ですが、北大路や賀茂川方面からは北西にあるこの「賀茂川門」が便利です。

周辺はあまり飲食店の多い地域ではありませんが、北山の人気カフェ「IN THE GREEN」と園内でつながっており、他にも園内中央部にある「森のカフェ」で飲食ができます。

園内には温室やばら園、くすのき並木など、20をこえるエリアにテーマ別に様々な植物が植えられています。北半分は半木神社(なからぎじんじゃ)と「半木の森」と呼ばれる自然に近い森を利用した生態植物園があります。

植物園の中に神社とそれを取り巻く森があるのが少々不思議な感じもしますが、現在の植物園の敷地はもともと半木神社と鎮守の森があった場所で、これをそのままの形で活用して植物園が作られたのです。

自分は植物に興味があるほうではないのですが、草木に囲まれているととても気持ちがよくて、心癒されます。

京都府立植物園には、年間70万人という、日本の公立植物園では驚きの入園者が訪れます。
約12000種類・約12万本もの植物栽培と展示は国内トップクラスで、質・量ともに日本を代表する植物園です。

かつては「別れる」いまや恋愛成就のスポット

かつて、京都には「京都府立植物園でデートすると別れる」という言い伝え(?)がありました。

一方、半木神社の東側にはモミとムクノキが完全に融合した「連理の枝」と呼ばれる木があります。連理の枝は男女の仲が良いことの例えとされており、いまや半木神社と連理の枝は恋愛スポットとなっているそうです。

京都府立植物園は、戦後、占領軍によって接収されたり、入園者が減少した時期にはサッカー場建設の案が出たりと、危機を乗り越えてきました。

現在は府立植物園の縮小を含む北山エリアの再整備計画が進んでおり、地元住民の懸念となっています。今後どうなるかわかりませんが、この素晴らしい場所をできるだけ残してほしいものです。

京都府立植物園
住所/京都市左京区下鴨半木町
電話/075-701-0141
営業時間/10:00〜17:00
定休日/12月28日〜1月4日
入園料/一般 200円、高校生 150円
駐車場あり
Webサイトはこちら

ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

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