【台風対策|下水の逆流】汚水の侵入を防ぐ水嚢(すいのう)用のビニール袋&簡易トイレも忘れずに!
非常に強い台風10号が、日本列島に近づいてきました。九州地方はもちろんですが、日本全国で大雨被害が懸念されます。
既にみなさんは、飲料水や食料、ランタン、懐中電灯など防災用品を準備していることでしょう。
ただ、その中に「水嚢(すいのう)」用のビニール袋と、簡易トイレも忘れずに用意しておいてください。
気象庁は鹿児島県に「暴風・波浪・高潮特別警報」を発表!
本日28日に気象庁は、鹿児島県に「暴風・波浪・高潮特別警報」を発表しました。
これは台風などを要因とする特別警報であり、運用がスタートした2013年から今回が4度目です。
これまでに経験したことのないような暴風により、正に叩きつける雨が降ります。さらに、記録的な大雨になるおそれもあることから、下水の逆流にも警戒が必要です。
下水の逆流は「水嚢(すいのう)」でしか防げない
水嚢(すいのう)とは、ビニール袋に水を入れたものです。変形が自由なので、トイレや洗面所、お風呂場など家庭中の排水口にフィット!
この水嚢(すいのう)を排水口の上に置くだけで、下水からの汚水の逆流を防げます。
逆に排水口への下水からの逆流は、ほぼ水嚢(すいのう)でしか防げません。
今回のような想像を絶する大雨が降れば、下水管は満杯になり排水能力を失います。それどころか、側溝の排水も追いつかず河川も水位が上昇し下水管の中の汚水は、出口を求めて逆流します。
万が一、下水から逆流した汚水が家庭内に溢れると、不衛生になるばかりか汚水に浸ったものは全て廃棄が必要です。そうなる前に、家庭内の全ての排水口の上に、水嚢(すいのう)を置くことをおすすめします。
水嚢(すいのう)の作り方
まずは、逆流に耐えうる重さが必要なので、約35~45リットルのビニール袋を用意します。そして、以下の手順で水嚢(すいのう)を作ります。
- ビニール袋を2重にする
- ビニール袋の半分くらいまで水を入れる
- 袋の口を固く縛る
35リットルなら約17kg、45リットルなら約22kgの重さがあるため排水口からの逆流を防げます。
レジ袋程度だと場所によっては、排水口から汚水が染み出る可能性があるので注意しましょう。
水嚢(すいのう)を便器に入れると、トイレは使用不可!簡易トイレを利用
水嚢(すいのう)を便器に入れてしまうと、トイレは使えません。「それなら使う時だけ、すいのうを取り出せばいいじゃん!」と、思われるかもしれませんがNGです。
下水が満タンになっている時にトイレを使用し水を流せば、その分一気に逆流するケースがほとんどです。つまり、大雨で下水が逆流しているときには、トイレも利用できないと把握しておきましょう。
下水の逆流の目安は道路の冠水
では、いつから下水が逆流するのかが分からないと、対策のタイミングが分かりませんよね。概ね逆流の目安は、道路の冠水です。
道路が冠水する原因は、降ってくる雨の量が排水能力を上回るからです。さらに、道路の側溝にある排水マスやマンホールから水が噴き出しているなら、既に下水はオーバーフロー状態です。
大雨の中、外に出て確認するのは危険なので、自宅の窓から道路状況を確認しましょう。
ニュースでは報じられませんが、下水の逆流は意外に多くの家庭で起きています。何度も重ねての情報になりますが、下水から逆流するのは汚水です。雨水で希釈されているとはいえ、細菌や汚物が混ざっているのは間違いありません。
そのような汚水を家庭内に侵入させないためにも、水嚢(すいのう)をぜひご活用ください!