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眞子内親王殿下はご結婚へ 秋篠宮殿下の今後のご対応は

山下晋司皇室解説者
平昌五輪 日本代表選手団結団式での秋篠宮殿下 2018年1月24日(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 13日(金)、眞子内親王殿下は"一個人"として、結婚に対してのお気持ちを公表された。

 "一個人"を強調するのは、今回、一昨年2月7日の延期発表のように、宮内庁の公式な発表文はなく、宮内庁ホームページにも掲載されていない(11月19日現在)からである。

 参考:眞子内親王殿下も宮内庁も触れなかったこと

 「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」といった強い表現に衝撃が走った。

 眞子内親王殿下のご結婚は男性皇族のように皇室会議を経る必要はなく、憲法第二十四条の「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」が適用される。自由に結婚できる権利をお持ちということである。よって、秋篠宮殿下も宮内庁も法的には止められない。このお持ちの権利と今回の文書から、お二人の結婚は確定したと言っていいだろう。

 では、今後、秋篠宮殿下はどのような対応をされるのだろうか。

 秋篠宮殿下は一昨年11月の誕生日の記者会見で「いろんなところで話題になっていること、これについてはきちんと整理をして問題をクリアするということ(が必要)になるかもしれません。そしてそれとともに、やはり多くの人がそのことを納得し喜んでくれる状況、そういう状況にならなければ、私たちは、いわゆる婚約に当たる納采の儀というのを行うことはできません」と仰った。

 結婚自体は眞子内親王殿下の権利だが、『納采の儀』は家どうしのことであり、行うかどうかは当主である秋篠宮殿下のご判断次第である。それを踏まえて、考えられる秋篠宮殿下のご対応は下記3つの内のどれかになるのだろう。

1) 殿下は、一昨年11月に提示された前述の条件がクリアされたと判断されれば、『納采の儀』や『告期の儀』など、女性皇族の結婚にあたり行われてきた一連の儀式を経て送り出されるだろう。

2) 結婚自体は止められないので、条件がクリアされていなくとも、親としては一連の儀式を経て送り出したいとお考えになるかもしれない。

3) 一昨年の記者会見でのご発言と変わらず、『納采の儀』は行えないと仰る可能性もあるが、その場合、結婚に伴う一連の儀式を経ずに婚姻届けを提出することで皇籍を離脱されるという前代未聞のことになるだろう。

 秋篠宮殿下は非常に苦しい境地にいらっしゃると思うが、そろそろ結論をお出しになる時期だろう。

 今月行われる記者会見(11月30日午前0時に内容は明らかになる)でのご発言に注目が集まっている。

皇室解説者

昭和31年 大阪市生まれ、関西大学卒。20数年の宮内庁勤務後、平成13年に退職。宮内庁では昭和63年~平成7年まで長官官房総務課で報道を担当。昭和天皇の崩御・大喪の礼、平成の即位の礼・大嘗祭、秋篠宮殿下の結婚、皇太子(現在の天皇陛下)の結婚などの諸行事を報道担当として経験。平成時代の天皇皇后の中国訪問、米国訪問及び皇太子(現在の天皇陛下)のモロッコ・英国訪問に報道担当として同行。宮内庁退職後は出版社役員を経たのち独立。独立後は、BSテレ東・テレビ東京「皇室の窓スペシャル」の監修のほか、週刊誌・テレビなど各メディアでの解説、記者勉強会の講師、書籍・テレビ番組の監修、執筆、講演などを行っている。

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