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南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」、東海地方に住む人たちの心構えや備え方は? #専門家のまとめ

関口威人ジャーナリスト
臨時情報の発表を伝える名古屋市営地下鉄の電光掲示板=8月8日、筆者撮影

 南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)が8日に初めて発表され、日頃の備えの再確認などが呼び掛けられています。今回は想定震源域の西端の日向灘で地震が発生しましたが、気象庁は次に震源域内のどこで大地震が起こってもおかしくないとしています。東端に当たる東海地方ではどんな心構えや備え方が必要でしょうか。大量のネット情報の中では埋もれてしまいがちなローカル情報をピックアップしてみました。

ココがポイント

▼静岡県知事はデマや誤情報の広まりに注意喚起、今後の県主催のイベントなどは「ケース・バイ・ケースで判断」

【南海トラフ地震注意情報】静岡県「備え再確認、冷静に」 警戒体制取り、知事はデマ注意喚起(あなたの静岡新聞)

▼愛知県ではハザードマップの確認など呼び掛け、大津波の想定される三重県南部では避難ルートの確認も

ハザードマップと家具の転倒防止確認を…愛知県の対策会議で呼びかけ 三重の保育園では避難ルート確認(東海テレビ)

▼岐阜県は災害警戒会議を開催、副知事が家具の固定や避難場所の確認などとともに「冷静な行動を」と呼び掛け

南海トラフ岐阜最大震度6弱想定、巨大地震注意「デマ警戒、冷静な行動を」県が呼びかけ(岐阜新聞Web)

▼「注意深く普段通りの生活」を送りながら「このことをきっかけにして日頃出来ていない対策を」と専門家

南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」東海地方の自治体は備蓄品や避難ルートの再確認を呼びかけ(CBCテレビ)

エキスパートの補足・見解

 東海地方は静岡県を筆頭に比較的防災意識が高いとされており、一部で急な買いだめなどが起こっているとも伝えられていますが、おおむね冷静な対応がなされているようです。東海道新幹線の速度を落としての運行や近鉄の特急の一部運休など、大動脈である鉄道の対応がこれからのお盆シーズンで特に影響を感じさせそうです。

 しかし、ひとたびこの地域で巨大地震が起これば、莫大な被害と社会・経済的な損失が発生します。

 ちなみに、筆者は南海トラフ地震への備えを呼び掛ける名古屋大学の福和伸夫名誉教授の2冊の著書『次の震災について本当のことを話してみよう。』『必ずくる震災で日本を終わらせないために。』(いずれも時事通信社)の編集に協力させてもらいました。後者には臨時情報(巨大地震警戒)発表時の名古屋市内の家庭や企業の対応のシミュレーションも盛り込まれていますので、よろしければ参考にしてください。

ジャーナリスト

1973年横浜市生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科(建築学)修了。中日新聞記者を経て2008年からフリー。名古屋を拠点に地方の目線で社会問題をはじめ環境や防災、科学技術などの諸問題を追い掛ける。東日本大震災発生前後の4年間は災害救援NPOの非常勤スタッフを経験。2012年からは環境専門紙の編集長を10年間務めた。2018年に名古屋エリアのライターやカメラマン、編集者らと一般社団法人「なごやメディア研究会(nameken)」を立ち上げて代表理事に就任。

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