大谷翔平の安打は「約40%がホームラン」で「3分の2は長打」。この割合を歴代のスラッガーと比べると…
開幕から7月5日までに、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、78安打を記録している。その内訳は、単打が26本、二塁打が17本、三塁打が4本、ホームランが31本だ。安打に占めるホームランの割合は39.7%、二塁打と三塁打とホームランを合わせた長打は66.7%となる。
ナ・リーグとア・リーグの球史において、最初にシーズン30本塁打以上を記録したのは、ベーブ・ルースだ。1920年に54本のホームランを打った。それまでのシーズン最多は、前年にルースが記録した29本。その前は、1884年にネッド・ウィリアムソンが打った27本が最も多かった。
1920年から2019年までに、シーズン30本塁打以上を記録した選手は、延べ1400人以上を数える(2020年は、ニューヨーク・ヤンキースのルーク・ボイトによる22本塁打が最多だった)。そのなかで、安打に占めるホームランの割合が、今シーズンの大谷を上回るのは、2001年のバリー・ボンズ(46.8%)、1998年のマーク・マグワイア(46.1%)、1999年のマグワイア(44.8%)、1995年のマグワイア(44.8%)、2000年のマグワイア(44.4%)に、2017年のジョーイ・ギャロ(43.6%/テキサス・レンジャーズ)。延べ6人しかいない。
また、安打に占める長打の割合が、今シーズンの大谷より高い――安打に占める単打の割合が、今シーズンの大谷より低い――のは、2001年のボンズだけだ。このシーズンのボンズは、156安打のうち、二塁打が32本、三塁打が2本、ホームランが73本なので、長打は107本。安打の68.6%を占めた。ちなみに、今シーズンの大谷を除くと、ボンズに次ぐのは2017年のギャロだ。94安打中、長打は66.0%の62本だった。65%以上の選手は他にいない。
大谷の場合、今シーズンはまだ半分を過ぎたところなので、数値は変動する。ホームランや長打の割合は、下がる可能性もある。ただ、上がる可能性も皆無ではない。
ちなみに、今シーズンのギャロは、62安打中、ホームランが33.9%の21本、長打は43.5%の27本だ。大谷と比べると見劣りするとはいえ、パワーを発揮している。また、打率.233は大谷より44ポイント低いものの、出塁率.387は大谷より24ポイント高い。